高齢者音楽療法の実践例~9月編~【デイサービスでの実践例】

(※2020年9月14日更新)

こんにちは^^

音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。

9月も後半戦となりましたが、ようやく秋らしい気候になってきましたね。

介護レクや音楽の時間を通して、より秋らしさを感じられるように、今回は高齢者デイサービスで行っていた、9月の音楽療法の実践例をご紹介いたします。

これから音楽療法のプログラムをたてる方や、介護レクのネタを探しているという方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

高齢者音楽療法の実践例~9月編~

今回は、高齢者を対象とした9月の音楽療法の実践例についてお話していきます。

私が実際に高齢者デイサービスで行っていた集団音楽療法の内容を基に、実践例をご紹介いたしますので、音楽療法士のみならず、介護レクなどの参考にもしていただければ嬉しいです。

 

【音楽療法の実践9月編】目標を立てる

これは高齢者領域に限らず、音楽療法のプログラムをたてる際に行うことなのですが、まず何を目標とした音楽療法を行うのかを決めましょう。

今回は高齢者のデイサービスでの実践を例にご紹介しますが、私が高齢者デイサービスで行う場合は、

  • 美的体験
  • 気分転換
  • 認知症予防
  • 潜在意識の維持、向上

などの目標を掲げて実践していました。

 

【音楽療法の実践9月編】プログラム内容

ここからは、実際に9月にどのような音楽療法活動を行っていたか、具体的なプログラム内容をご紹介いたします。

また、過去に季節に関係ない高齢者の音楽療法のプログラムの立て方についても書かせていただきました。

そちらも合わせて参考にしてみて下さい。

高齢者の音楽療法プログラムの立て方は??音楽療法士が徹底解説してみた

【音楽療法の実践9月編】プログラム①始まりの歌

先ほど紹介したブログにも書かせていただきましたが、これから音楽療法活動が始まるという意識をもってもらうために、毎回≪始まりの歌≫となる歌を歌います。

また、始まりの歌をただ歌うだけではなく、手拍子をしたり、手拍子を隣の方としたりなどアレンジをすると、コミュニケーションにも繋がります。

【音楽療法の実践9月編】プログラム②見当識

はじまりの歌を歌った後は、今日の日付を確認します。

ここで、今日の日付を確認するだけではなく、≪今日は何の日??≫という記念日の話題を提示すると、対象者の方と更にコミュニケーションができる機会が生まれます。

【音楽療法の実践9月編】9月の主な記念日

9月の主な記念日を調べてみると、

  • 9/3…ホームランの日
  • 9/9…手巻きずしの日
  • 9/14…コスモスの日
  • 9/23…テニスの日
  • 9/30…くるみの日

などがあります。

記念日の話題から、例えば「今日はホームランの日ですが、野球はお好きですか??」「今日は手巻き寿司の日ですが、お寿司は好きですか??好きなお寿司の具はなんですか??」など、対象者の方に問いかけをしてみるといいでしょう。

私がこれまで記念日の話題を行ってきて感じることは、スポーツの話題は男性が、お花の話題は女性に好評であることが多いです。

また、食べ物の話題は、男女関係なく非常に好評でした。

ご参考までに。

【音楽療法の実践9月編】プログラム③季節の歌

記念日の話題を通して対象者の緊張がほぐれた後は、季節の歌を歌います。

9月は十五夜があるので、「月」をテーマにした歌を歌うことが多かったです。

9月の季節の歌でよく活用していた歌は、

  • 虫の声
  • 月の砂漠
  • トンボのメガネ
  • 炭坑節
  • 紅葉

などを選曲することが多かったです。

【音楽療法の実践9月編】季節の歌のアレンジ活動①「た」抜き歌唱

9月の季節の歌を歌うだけでは物足りないと感じたときに行っていた活動に、「た」抜き歌唱があります。

「た」抜き歌唱というのは、読んで字のごとく、歌詞に出てくる「た」の部分を歌わず、他の言葉はそのまま歌うという活動です。

この「た」抜き活動にぴったりな歌に、【♪炭坑節】があります。

ちょうど9月の季節にぴったりな歌なので、もし、【♪炭坑節】を歌われる場合は「た」抜き歌唱もしてみるといいでしょう。

ちなみにこの「た」抜き歌唱ですが、集中力を要する活動なので脳の活性化にもつながります。

「た」抜き歌唱を行う場合は、歌詞はひらがながで記載した物を用意した方が歌いやすいので、介護士やセラピストは事前に工夫をすることを忘れないでおきましょう。

【音楽療法の実践9月編】季節の歌のアレンジ活動②輪唱

9月の季節の歌に【♪紅葉】をよく歌いますが、この【♪紅葉】は輪唱歌唱にもぴったりです。

輪唱というのは、2パートにわかれて追いかけっこして歌うということ。

輪唱も、他のパートにつられないように歌おうという意識で行うことにより、脳の活性化につながります。

2パートでの臨床が上手くできたら、3パート、4パートと、パート数を増やして難易度をあげても非常に盛り上がりますよ。

【音楽療法の実践9月編】プログラム④楽器活動

季節の歌を歌い、季節感を感じ、発声もできたところで、楽器活動を行います。

楽器を鳴らしながら歌を歌うことは、二つのことを同時に行うデュアルタスクと呼ばれ、脳の活性化に非常にいいと言われており、高齢者の認知症予防ではよく取り入れられます。

楽器活動では、よく

  • タマラカス
  • タンバリン
  • カスタネット

などの簡易楽器を中心に使用していました。

他にも音楽療法に使用していた楽器を知りたい方は、下記の記事を参考にして下さい。

音楽療法のおすすめ楽器13選まとめ【トップ3位も発表】

【音楽療法の実践9月編】楽器の鳴らし方…指定リズムを歌いながら鳴らす

高齢者のデイサービスで楽器活動を行う場合は、デュアルタスクを目標に行っていました。

この目標を立てた場合、楽器の鳴らし方を難しくしてしまうと、楽器に集中しすぎて歌を歌うことを忘れてしまい、デュアルタスクが成立しなくなってしまう危険性があります。

しかし、内容が「歌いながら鳴らせばオッケー」というような簡単な指示にしてしまうと、対象者のやる気や意欲につながらないことにもなってしまうかもしれません。

そうならないように、セラピストや介護レクを行う職員は、簡単すぎず、歌を忘れないレベルの楽器活動にすることを意識するといいでしょう。

私が良く行っていたのは、指定リズムを決めて合奏すること。

例えば、9月にぴったりな歌に【♪チャンチキおけさ】という曲がありますが、この曲、思わず「シャシャンがシャン」という手拍子したくなってしまう曲となっています。

その曲がもつリズムを活用して、「シャシャンがシャン」のリズムを鳴らしながら歌を歌っていただくと、デュアルタスクが成立しやすくなるので、楽器活動の内容は選曲と目標が成り立つのかどうかを考えるといいでしょう。

【音楽療法の実践9月編】プログラム⑤美的鑑賞

歌を歌いながら楽器を鳴らすという活動は、高齢者にとっては体力を使う活動とも言えます。

ここで一息休憩を入れる意味で、私は美的鑑賞としてピアノ演奏を披露しています。

9月の秋の季節には、名曲がたくさんあります。

  • ムーンリバー
  • 枯れ葉
  • コスモス

など、秋の季節にぴったりな曲を選曲するといいでしょう。

【音楽療法の実践9月編】プログラム⑥歌唱活動

美的鑑賞で少し気分も落ち着いたところで、最後は歌唱活動を行います。

最後の歌唱活動では、人気の歌謡曲など唱歌・童謡以外の歌を選曲します。

9月のオススメな歌謡曲はこちらにまとめましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

【高齢者】音楽療法のおススメ曲まとめ〜9月編〜

【音楽療法の実践9月編】プログラム⑦終わりの歌

活動の最後には、≪終わりの歌≫となる歌を歌唱します。

私が継続して音楽療法を行っているデイサービスでは、最後はお隣の方と手をつないで歌唱することが多かったです。

普段のデイでの生活ではなかなか関わることがない方とも、もしかするとこの音楽の時間を通じて関りを持つことができるかもしれませんので、≪終わりの歌≫でもコミュニケーションの場を作ることを意識するといいでしょう。

 

高齢者音楽療法の実践例~9月編~まとめ

いかがでしたでしょうか??

9月の秋の季節は、唱歌・童謡に限らず、歌謡曲・演歌そしてジャズにも名曲がたくさんあります。

介護レクや音楽の時間を通して、たくさんの素敵な曲に触れる時間にしてみてはいかがでしょうか。

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