音楽療法で行われる現実見当識訓練とは??【音楽療法士実践例】

みなさん、こんにちは。

音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。

音楽療法活動の中で、現実見当識訓練というリハビリがあります。

音楽療法のセッション内で日付を確認したり、季節を感じる活動を提供するなどがそれに当てはまるといえます。

今回は、音楽療法で行われる現実見当識訓練についてまとめてみました。

 

そもそも現実見当識訓練とは一体何??

音楽療法で行われる現実見当識訓練についてお話をする前に、まず現実見当識訓練というのは一体何なのかについてお話ししていいきましょう。

現実見当識訓練は、リアリティ・オリエンテーションと呼ばれています。

このリアリティ・オリエンテーションについて詳細なことを調べてみると、

リアリティ・オリエンテーションとは、今は、何月何日なのかとか、季節はいつなのかといった時間や今いる場所等が判らないなどの見当識障害(けんとうしきしょうがい)を解消するための訓練で、現実認識を深めることを目的とします。

(引用:健康長寿ネット

とありました。

高齢者の音楽療法の中で日付確認を行なったり季節のお話しをされる方は多いかと思いますが、それは現実見当識訓練を行っているということがいえるでしょう。

現実見当識訓練は2種類ある

現実見当識訓練であるリアリティ・オリエンテーションには

  • クラスルームリエリティ・オリエンテーション
  • 24時間リアリティ・オリエンテーション

の2種類あります。

それぞれの違いなどを次にまとめてみました。

現実見当識①クラスルームリアリティ・オリエンテーション

クラスルームリアリティ・オリエンテーションというのは、少人数のグループ集団を作るところから始まります。

そしてグループの中で進行役となるスタッフが名前や日付、場所などを確認します。

現実見当識②24時間リアリティ・オリエンテーション

24時間リアリティ・オリエンテーションというのは、日常会話で行うものとなります。

例えば、カレンダーを見ながら「今日は○月○日○曜日ですね」「今日は立春ですね」など行事や日付から今日を意識してもらうように話したり、散歩をしながら「つくしがたくさん生えていますね。春らしいですね」「どんぐりが落ちていますね。もう秋ですね」など季節などを取り入れながら話すなどがこれに当てはまります。

音楽療法で行われる現実見当識(リアリティ・オリエンテーション)は、この24時間リアリティ・オリエンテーションになります。

 

認知症になると見当識障害が現れることも

認知症になると、見当識障害が現れることがあります。

見当識障害というのは、日付や場所があいまいになるという障害です。

日付や場所以外にも、季節感や今が何時なのかもあいまいになってしまいます。

そんな見当識障害のリハビリとして行われるのが、現実見当識訓練(リアリティ・オリエンテーション)となるのです。

ですから認知症の方を対象とした音楽療法を行う際に、この現実見当識訓練を取り組むことが多いのです。

 

音楽療法で行われる現実見当識訓練

先ほども挙げたように、音楽療法で行われる現実見当識訓練は24時間リアリティ・オリエンテーションですが、具体的に音楽療法の中でどのように行われるかというと、セッションの中で

  • 日付確認
  • 季節の歌を用いる

などがあります。

それぞれ私が実際に高齢者領域の音楽療法で行なっていた様子などを紹介させていただきます。

 

音楽療法で行われる現実見当識訓練①日付確認

私は高齢者の音楽療法を行う際、セッションの開始時やセッションの前半でいつも日付確認を行なっていました。

日付確認を行う際は、日付、曜日、天気を確認することが多かったです。

音楽療法で行われる現実見当識訓練〜日付確認から今日の記念日話題へ〜

また、日付確認をした後すぐに次の活動に移るということはせず、日付確認から今日はいったい何の日か記念日に関する話題提供も行っていました。

記念日の話題をすることで、対象者の方とのコミュニケーションを深めることにもつながりますし、記念日に関する話題提供に関することを考えることで、脳への刺激にもつながります。

音楽療法で行われる現実見当識訓練〜記念日話題の提示例〜

では、どのようにようにして私が音楽療法活動で記念日話題を提示していたか、実際に提示していた例を元に紹介しましょう。

例えば6月4日は「虫の日」という記念日なので、虫に関する漢字が読めるかなどのクイズを出していました。

「蚊」などの読みやすいものから「蟻」「蜂」「蝉」など難しい漢字をクイズ形式にして話題提供をすることもありました。

また、クイズ形式ではなく、記念日にまつわることから問いかけによる話題提供も行っていました。

例えば7月27日は「すいかの日」という記念日から、スイカの写真を提示しながら「すいかはお好きですか??」「好きな果物はなんですか??」と問いかけるとコミュニケーションの促進にもなりますし、回想を引き出すことにもつながります。

このように、日付確認で現実見当識訓練を行った後に、対象者の方に合う様なコミュニケーションが深まる様な話題提示をされてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、今日な何の日か記念日を確認したいという方は、POPWORLDのサイトがとても参考になりますよ。

POPWORLDのHPはこちら

 

音楽療法で行われる現実見当識訓練②季節の歌を用いる

また、音楽療法で行われる現実見当識訓練の中では、日付確認を行うだけではなく、季節の歌を歌唱や楽器演奏活動に用いることで、季節を認識することにつなげます。

私が実際に季節を感じて欲しいと思い選曲するときに気をつけていたこととしては、歌詞をみなくても歌える様な曲を選曲すること。

音楽療法のセッション内で私が季節の歌を使用するのはセッションの前半でしたが、セッション前半から同じ季節を感じられる歌でも歌詞を見ないと歌えない様な歌を用意してしまうと、音楽療法活動のハードルが高く感じてしまう方もいらっしゃるかと思います。

音楽療法に参加しやすい環境を作るためにも、セッション前半に用いる季節の歌の選曲は歌詞を見なくても歌える様な馴染み深い曲を選曲する様に心がけていました。

音楽療法で行われる現実見当識訓練〜季節の歌の例〜

では、春夏秋冬で私がどのような季節の歌を選曲していたのか、例をご紹介しましょう。

春の季節の歌としては、

  • さくら
  • 春の小川
  • 春が来た
  • どこかで春が

夏の季節には

  • うみ
  • 我は海の子
  • 夏の思い出
  • 花火

秋の季節には

  • 旅愁
  • 赤とんぼ
  • 里の秋
  • 證誠寺の狸囃子

冬の季節には

  • 冬景色
  • 冬の夜
  • スキー
  • 冬の星座

などを選曲していました。

もっと詳しく季節の歌の選曲を知りたいという方は、過去のブログにてまとめていますのでそちらも参考にしてみてください。

高齢者音楽療法おすすめ人気曲12カ月一覧はこちら

音楽療法で行われる現実見当識訓練〜歌や歌手にまつわる話題へ〜

季節の歌を用いる時も、日付確認同様にそこから歌にまつわる話題提供をしていました。

また、季節の歌や歌謡曲など用いる歌手がいる場合は、歌手にまつわる話題提供もしていました。

このような話題提供をこなうことで、コミュニケーションを深めることや話題提供により脳の刺激へとつながるようになります。

 

音楽療法で行われる現実見当識訓練とは一体何??まとめ

いかがでしたでしょうか??

認知症の方を対象に音楽療法活動を行われている方はたくさんいらっしゃいますが、今回の記事を参考にしながら見当識障害のリハビリとなる様なセッションを行っていただければ嬉しいです‼︎

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