音楽回想法とは一体何??高齢者領域の音楽療法士が解説してみた

みなさん、こんにちは。

音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。

音楽療法を学んでいると回想法についても一緒に学びますが、なぜ音楽療法の活動の中で回想法を取り入れることが多いのでしょうか??

今回は、高齢者領域で音楽療法活動を行っていた音楽療法士である私柳川が、音楽回想法についてまとめてみました。

 

そもそも回想法とは一体何??

音楽回想法についてお話をする前に、まずは回想法とは一体なんなのかについてお話ししていきますね。

回想法とはいったいなんなのかを調べてみると、

回想法とは、昔の懐かしい写真や音楽、昔使っていた馴染み深い家庭用品などを見たり、触れたりしながら、昔の経験や思い出を語り合う一種の心理療法です。

(引用:健康長寿ネット

とありました。

私自身、部屋掃除をしていて出てきた女子高生時代の写真なんかを見て「〇〇くんに片想いしてたなぁ」とか淡い恋心を思い出してみたり、ふと押入れの中から小さい頃に遊んでいたおもちゃをみて「めっちゃ懐かしい‼︎」と思ったりしますが、このブログを読んでいるあなたにもそんな経験はありませんか??

上記にもあるように、私の体験みたいに昔懐かしい写真などに触れることで思い出を思い出したりすることを回想法と言います。

【音楽回想法】回想法の効果

では、懐かしい物などを見て思い出すようなことが一種の心理療法となっているのでしょうか。

回想法の効果として、

  • 心が落ち着く
  • 対人関係の進展を促す
  • 認知症予防

などがあります。

このブログを読んでいる方も、昔の楽しい思い出を思い出すと自然と穏やかな気持ちになりませんか??

それは高齢者や認知症の方も同様で、昔を思い出すことで穏やかな気持ちになり、心が落ち着く効果があるといわれています。

また、昔を思い出して話をする時には発語の回数が増えます。

そして昔話は一人ではなく、誰か話を聞いてくれる他者が存在します。

他者に昔の話をすることで、対人関係の進展を促すことにもつながります。

さらに、人に話すということは脳に脳に刺激を与えると言われており、認知症予防にも効果があると言われています。

 

音楽回想法とは??

ここまで回想法についてお話しさせていただきましたが、今回の記事のメインテーマである音楽回想法というのは一体なんなのでしょうか。

音楽回想法というのは、日野原先生の本に

音楽は、いろいろなできごとと結びつきやすく、特に高齢者の記憶を再生し、回想する手段として用いられる。回想に使われる方法としては写真や絵、草花等も用いられるが、音楽の強い情緒性が、特に長期記憶と結びつきやすいために、優れた回想法になるものと考えられる。

(引用:音楽療法入門〈上〉理論編

とありました。

音楽療法を学んでいると回想法についても学びますが、それは日野原先生の言葉をお借りすると写真などを用いるよりも音楽はより記憶に結びつきやすいということから、音楽療法でも回想法は取り入れられることが多いといえます。

 

私が音楽療法で行っていた回想法

先ほど紹介した様に、音楽は写真などよりも長期記憶に結びつきやすいということから音楽療法で回想法を取り言えられる方は多いですが、私も現場によっては音楽療法の活動の中で回想を引き出すような工夫をしていました。

私が音楽療法活動で回想法を取り入れる際は、歌+写真や実物提示を行うことがほとんどでした。

具体的にどんなものを用意していたのか、まとめてみました。

 

音楽療法で行う回想法①実物を提示する

私が音楽療法活動で回想を引き出す時に、よく歌にまつわる物を実際に提示していました。

例えば、これからの暑い夏の季節には【♪うみ】や【♪我は海の子】など海にまつわる歌を歌うことが多いかと思います。

それらの歌を歌う際に、海にまつわる貝殻などを実際に対象者の方にお見せすることで「なつかしい」「小さい頃、よく砂浜で貝殻を拾っていた」などの回想を引き出すことにつながりやすくなります。

ただし、この実物を持ち込む際は音楽療法を行う現場に持ち込んでもいいかどうか、事前に確認するようにしましょう。

生花などは持ち込むことが難しい場合が多いので、花にまつわる歌を歌う際はよく造花を持ち込んだりしていました。

例えば、桜の花が咲く時期に【♪さくら】の歌を歌うことが多かったですが、そんな時に100円ショップなどに売っている桜の造花を提示し、回想を引き出すようにしていました。

100円ショップの造花は、最近様々なお花の種類があるのでよく活用していました。

 

音楽療法で行う回想法②写真提示をする

また、実物を持ち込めないときなどは写真を提示して回想を引き出す様にしていました。

実はなくても、言葉で聞くのと視覚的にイメージできるものがあるのでは認識が大きく異なると私は思います。

何か歌にまつわるお話から回想を引き出したいと思った時は、その歌にまつわる写真を提示ことをおすすめします。

例えば先ほど海にまつわる歌を例に挙げましたが、貝殻などの海にまつわるものの実物を持ち込むことができない場合は、海の写真を提示するといいでしょう。

【音楽療法の回想法】写真提示で気をつけるべき点

私自身、高齢者領域の音楽療法のセッションで歌にまつわる写真を提示するということはこれまで何度も行ってきましたが、個人的に写真提示をして回想を引き出そうとする際に気をつけていた点があります。

それは印刷する紙の材質です。

私は写真提示する際は基本的に家にあった家庭用プリンターで印刷をしていましたが、家庭用プリンター用の紙には

  • 光沢紙
  • 普通紙

の大きくわけて2種類があります。

私はこれまで音楽療法の現場でどちらの紙も写真印刷に使用した経験がありますが、どちらにもメリットとデメリットがありましたので、簡単にご紹介させていただきます。

【音楽療法回想法】光沢紙

メリット→印刷が綺麗にしやがる

デメリット→紙が光に反射して場合によっては対象者の方に見えづらくなる

【音楽療法回想法】普通紙

メリット→コストが安く収まる

デメリット→インクがにじみやすく雨の日などに濡れてしまうと大変

以上がそれぞれ回想を引き出す写真提示用に印刷した経験から感じたことなので、あなたが音楽療法を行っている状況や対象者の方に合わせて用紙を選択してみてください。

 

【音楽療法の回想法】回想を引き出す問いかけをしよう

ここまで音楽療法で行われる回想法に使用していたものについて説明してまいりましたが、歌にまつわる実物や写真を用意するだけではなく、問いかけからも回想を引き出す様にするといいでしょう。

私が実際に行っていた高齢者領域の音楽療法のセッションでは、セッションの前半で歌う季節の歌として【♪あめふり】を歌ったとします。

歌を一度歌唱後、【♪あめふり】の歌詞の中に出てくる「じゃのめ」の写真を提示し、対象者の方に「〇〇さんは昔、写真のようなじゃのめの傘を使っていましたか??」と問いかけることで回想を引き出していました。

音楽療法活動で回想を引き出すために、歌と実物や写真だけではなく、対象者の方に合わせた問いかけもしてみるといいでしょう。

 

音楽回想法とは一体何??高齢者領域の音楽療法士が解説してみた

いかがでしたでしょうか??

音楽による回想は、長期記憶に結びつきやすいと言われています。

今、高齢者領域で音楽療法活動を行われている方の中で、対象者の方に回想法を取り入れたほうがいいと感じた方は、対象者の方にあった回想法を実践してみてくださいね。

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