(※2020年10月6日更新)
こんにちは^^
音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。
音楽療法では楽器を使用したり、歌を歌うことがメインになることが多いですが、布を使う活動もたくさん行われます。
布を使った音楽療法も、対象者の方に非常に好評ですが、実際に布を使った音楽療法ってどんなことをするんだろう??と疑問を抱いている方もきっとたくさんいらっしゃるかと思います。
また、どのような布を選べば良いのか、そしてその布の洗濯方法なども知りたいという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、実際に音楽療法現場で布を使った活動を行なってきたこの私が、布を使った音楽療法の活動例やおすすめな布、そして布の洗濯方法についてまとめてみました。
これから布を使った音楽療法活動を検討されている方は、是非参考にしてみてくださいね。
布を使った音楽療法とは??
先ほども書かせていただいましたが、音楽療法は主に楽器や歌を中心にして行われると思われている方もいらっしゃるかと思いますが、楽器や歌だけではなく、布を使用することもたくさんあります。
音楽療法では布と呼ぶよりも、スカーフと呼ばれることが多いかと思いますが、音楽療法でスカーフを使用する場合は、どのような大きさのものをどんな風に活用するのか、気になる方も多いはず。
そんな方のために、まずはどのような大きさの布を音楽療法で使用するかについてお話ししていきましょう。
【音楽療法の布】大小によって使い方は様々
音楽療法で布を使ったスカーフ活動を行う場合は、大きいものを使う場合と小さいものを使う場合があります。
具体的な大きさをいうと、大きなスカーフは150×230センチくらい、小さいスカーフは60×60センチくらいの大きさのものを使用していました。
では大きいものを使う時と、小さいものを使う時とは、それぞれどのような活動を行うのか。
具体的にお伝えしましょう。
【音楽療法の布】大きい布を使う場合
大きな布を使う場合、集団で円になって布を持ち、音楽に合わせて振るという活動を行なっていました。
これは児童を対象にした集団音楽療法でよく行なっていたのですが、発達障害のお子さんは集団活動が難しかったり、苦手というお子さんが多いです。
そんなお子さんを対象に布を使った音楽療法を行うことで、一定の距離感を持ちながらでも他者との関わりを体験することができ、少しづつ苦手意識をなくしたり、コミュニケーションのきっかけをつくるようにしています。
【音楽療法の布】大きな布を使った活動例
では、大きな布を使った活動とは具体的にどのような活動を行うのか説明をしましょう。
季節感を味わう目的で行う際は、布の上に落ち葉などを載せて【♪もみじ】などの歌に合わせて他者と一緒に紅葉が落ちないように布を振ります。
また、季節に合わせて布の色を変えることも多く、春や秋は明るい色を、夏や冬はブルー系の涼しい色で行うことが多いです。
このほかに、音楽に合わせて他者とより一体感を感じる際には、【♪セブンステップス】などの歌に合わせてジャンプすると非常に盛り上がります。
歌の中の「セブン」のところでみんな一成にジャンプし、後半の「スリー」のところでもジャンプすると、他者だけではなく音楽とも一体感を感じられます。
【♪セブンステップス】という歌を実際に聞いていただければ、よりイメージが膨らむかと思います。
【音楽療法の布】おすすめソング
ここまでの説明で、大きな布を使った音楽療法活動のイメージが少し湧きましたか??
私がこれまで児童の集団音楽療法でよく使用していた歌は、
- 春の小川
- 雨降り
- うみ
- 紅葉
- 真っ赤な秋
- 北風小僧の寒太郎
- セブンステップス
などです。
この中でも特に人気だった曲は【♪北風小僧の寒太郎】です。
歌詞の「ヒューン」のところでみんなで一斉にジャンプするのですが、この歌は小さいお子さんから中学生、高校生のお子さんにも非常に人気でした。
【♪北風小僧の寒太郎】を聞いていただくと、より具体的にイメージができるかと思います。
【音楽療法の布】小さい布を使う場合
小さい布を使用する場合は、児童と高齢者とで異なる活用方法をしていました。
まずは高齢者領域で小さいスカーフを活用した場合の例からご紹介いたしましょう。
【高齢者音楽療法】布を使った活動例
高齢者を対象にした音楽療法でスカーフを使用した場合、デイサービスなどでタオル体操のように使用することが多かったです。
タオルを両手で持って、音楽に合わせて体を動かすことに、この小さいスカーフは大活躍してくれます。
YouTubeでも実際の活動の様子が撮影された動画があったので、よろしければ参考にしてみてください。
【児童音楽療法】布を使った活動例
児童の場合は、
- 顔を隠す
- スカーフを飛ばす
活動で使用していました。
顔を隠す活動というのは、発達障害のお子さんの中にはなかなか目が合わないお子さんがいるのですが、「いないいないばあ」の「ばあ」のタイミングで布を取ると、瞬間的に目が合う場合もあるので、このような遊びを通じて目が合うことの楽しさを感じてもらうために行うこともあります。
また、スカーフを飛ばす活動というのは、音楽に合わせてぐるぐるスカーフを回したり、グリッサンドで空高くに飛ばしたりする活動です。
音楽療法に限らずリトミックでもよく行われますが、この活動は男女関係なく子供に大人気です。
リトミック教室で実際にスカーフ活動をしている様子が収められた動画があったので、参考にどうぞ。
【音楽療法の布】おすすめなスカーフ
ここまで読んでみて、「音楽療法にスカーフを取り入れたい‼︎」という思いになっていただけましたか??
そうは言っても、音楽療法にはどんな布がいいのか、何を選べば良いのかわからないという方もいますよね。
そこで、私柳川がこれまで使用して良かったと思うスカーフをご紹介いたします。
【おすすめスカーフ】①リトミックスカーフ
ものによっては布の端がきちんと縫われていて補正されているので、長期間使ってもやぶれたりほつれたりする可能性は低いです。
児童専門の音楽療法士を目指している方や、リトミック講師の方は、リトミックスカーフを用意すると良いでしょう。
【おすすめスカーフ】②スパークハーフ
私がフリーランスの音楽療法士としてデビューした頃、リトミックスカーフを数十枚用意したいと思ったのですが、当時の私はお金がなかったので購入することが難しかったのです。
そこで、私が代用したのがスパークハーフという布。
もうほとんどリトミックスカーフと同じ素材なので、この布を買ってあとは適当な大きさに切って使用していました。
リトミックスカーフとは異なり、自分で布の端を塗って補正するのは難しかったので切りっぱなし状態で使用していたので、使って数年後には破れてきたりほつれが出てきたりしましたが、しばらくはリトミックスカーフとほぼ同じ使用感ができたので非常にありがたかったです。
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【音楽療法の布】洗濯の仕方
音楽療法でスカーフを使用した後は、洗濯は必須です。
私は大きなスカーフも小さなスカーフも、どちらも洗濯ネットに入れて洗っていました。
手洗いモードとかにすることなく他の洗濯物と一緒に洗っていましたが、ネットに入れているせいかとくに大きなほつれや破損などなく洗うことができます。
ただし、私のようにスパークハーフのような布を切っただけで、布の端を縫ったりして補正していないものを繰り返し洗っていると、だんだんと端がやぶけてきたりしてきます。
もし、布の端の破損が気になるようでしたら、縫うなどして補正することをおすすめします。
が、この布、縫うのが薄くってすっごい難しいんですよね…。
難しくて縫えない‼︎という方は、頃合いを見て新しいものに交換でも良いかと思います。
布を使った音楽療法とは??まとめ
いかがでしたか??
布を使った音楽療法活動は、コスパも良く、対象者の方からも人気なのでおすすめです。
ぜひ、早速取り入れてみてくださいね^^
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