(※2020年5月12日更新)
こんにちは^^
音楽療法士&リトミック講師の柳川まどかです。
もうじき新学期がスタートする時期ですが、春から子供に何か習い事をさせようと思っているお母さんはいらっしゃいませんか?
習い事と言っても、小さい頃から習えるものって非常に多くあります。
例えば、英語や水泳、習字やそろばん、ピアノやパソコンなどなど。
その中でも、日本でも定着しつつある習い事の中に≪リトミック≫というものがあります。
リトミック教室の見学に行ってみると、子供たちが楽しそうにわいわい音楽に合わせて踊ったりしていますが、正直、「音楽で踊っていったい何になるの?」「そもそもリトミックの効果って何?」そんな疑問を持ったお母さんたちも多いはず。
そこで、今回はリトミックという言葉を初めて聞く人にわかりやすいように、リトミックとは?リトミックの効果は?などなど様々な疑問を5分で解決できるようにまとめてみました。
リトミックとは?
では、リトミックとは一体なんなのでしょうか?
調べてみると、リトミックは約19世紀末から20世紀初頭に行われた音楽教育の手法のこと。
スイスの音楽教育家で作曲家だったエミール・ジャック・ダルクローズが、当時音楽学校に通っていた生徒に用いた音楽教育がリトミックの始まりと言われています。
日本でのリトミックのイメージは、小さい子が踊ったり歌ったりする印象が強いですが、実は元々のリトミックは、音楽を学ぶ音大生のような大人向けの音楽教育に使われた手法だったのです。
この情報を知った今、リトミックに対する印象が大きく変わりそうですね。
リトミックの効果
そんな音大生向けの教育から始まったリトミックですが、一体どんな効果が期待できるのでしょうか。
そもそも、ダルクローズが学生にリトミックを音楽教育の中で行おうと思ったきっかけは、音楽家として必要な表現力を付ける、≪表現者のための音楽教育≫をやろうと思ったことがきっかけと言われています。
どんなにピアノや楽器の腕があっても、表現力がない演奏では聴衆の心を惹きつけることができません。
そこで、技術向上のための音楽教育だけではなく、表現力を付けるための教育も行うべきという考えからリトミックが生まれたました。
ここから考えられることは、リトミックの効果の一つとして表現力の向上が挙げられます。
リトミックには集中力を鍛える効果がある
リトミックの活動の中には、≪即時反応≫というものがあります。
即時反応の例として、ゴー&ストップを説明していきましょう。
ゴー&ストップという活動は、音楽が鳴っている間は走り、音楽が止まったら動きを止めるという活動です。
このとき、頭の中では「感じ→考え→行動をする」という思考の流れがおこなれています。
リトミックの中では、音楽を聴いて→感じるという活動がたくさんでてきます。
ということは、リトミック活動中には、音を聴いていないと感じられないため、自然と音を聴こうと集中するようになるのです。
リトミックには思考力を鍛える効果がある
先ほどもご紹介したように、リトミック活動の中には≪即時反応≫活動が非常に多く行われます。
≪即時反応≫活動で、「感じ→考え→行動をする」という思考が定着するのですが、ただ感じるだけではなく、次に考えるというアクションに結び付けている為、自然と考える力、すなわち思考力を鍛えることができます。
リトミックには決断力を鍛える効果がある
≪即時反応≫活動では、「感じ→考え→行動をする」という思考の流れが定着すると繰り返しお伝えしましたが。この行動するというのは決断するということと同じこと。
ちょっと大きな例え話になってしまうのですが、人生は選択と決断の連続です。
周りの意見を聞きながら自分の人生を選択することも大切ですが、自分が感じたことを考えて、そこから決断することができる大人になれれば、ブレない自分軸というものが形成されます。
日本の教育では、先生の言うことを聞くだけになってしまいがちですが、リトミックでは、自分の考えや意見を行動に移すことを大切にする時間ですので、決断力を高める効果が期待されます。
リトミックでは集中力・思考力・決断力向上効果がある
以上のことから、リトミックには集中力・思考力・決断力向上の効果が期待できます。
一見、お教室見学に行くと、音楽に合わせて走ったり踊ったりして遊んでいるように見えるのですが、この一見トレーニングしていると思えない楽しい環境の中だからこそ、子供たちがのびのびと感受性を高め、その他に集中力などを鍛えることができていたのですね。
ここまで調べてみると、リトミックの印象が180度変わりそうですね!!
リトミックと音楽教室の違い
音楽で体を動かすイメージが強いリトミックですが、一体ピアノ教室などの普通の音楽教室と一体どんな違いがあるの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
先ほども挙げたように、リトミックでは音楽的技術の向上よりも、表現の自由をメインにした音楽教育です。
例えば、3拍子のワルツの曲をレッスンで活用した場合、ピアノのレッスンでは、楽譜を見てワルツを鍵盤上でどう表現するかを教えますが、リトミックでは、音楽に合わせてワルツを実際に踊って表現することを学びます。
この音楽的表現を学ぶのではなく、体全体を使って音楽的な表現を身に着ける指導がリトミックの大きな特徴となります。
リトミックとお遊戯との違い
また、よくリトミックと間違えられやすい例となるお遊戯と比較してみましょう。
一見、音楽に合わせて体を動かしたりする姿を見るとリトミックと違いはなさそうに見えますが、これは大きな間違い。
お遊戯というものは、ここでこんな踊りをするという完成形があるものですが、リトミックには正解がありません。
例えば、「魚になろう」という活動があったとします。
お遊戯では、このような動きをここでして魚を表現するという決まった動きがありますが、リトミックの場合だと、海の底にいるようなカレイになりきっても正解ですし、動きの速い鯉を表現しても正解なのです。
自分が思うものを、感じ→考え→行動するというのがリトミックとなるので、全員が決まった動きを表現するお遊戯とは大きく異なるものなのです。
リトミックは何歳から習えばいいの?
ここまでリトミックについてご紹介してきて、リトミックに興味を抱いて下さった方も多いのではないでしょうか?
もしかすると、リトミックを習わせたいけど、今の娘の年齢じゃもう思考力は育たないの⁉早くから習っていた方がいいの⁉と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、心配はありません。
リトミック教育では、お子様の年齢に合わせた活動内容を提供しているので、何歳からでも習い始めて大丈夫です。
0~1歳のリトミック
最近では、0歳からレッスンをしているリトミック教室も増加傾向にあります。
0~1歳あたりのリトミックでは、音楽的表現を身に着けることよりも、お母さんとのスキンシップをメインに行う教室も多いようです。
また、母子同伴レッスンとなるので、相談できるママ友が欲しいというお母さんには、この0~1歳のリトミック教室は自然と他のママさんと仲良くなれる環境なので、おススメです。
2~3歳のリトミック
段々と言葉を話し始めたり、意思疎通ができるようになったこの年齢のリトミックでは、お母さんやお父さんと一緒に楽しむレッスンをしているところが多いです。
最近では、お父さんがレッスンに同伴するご家庭が増えているようで、中々子供との時間が取れない親御さんには、このリトミックレッスンはおすすめです。
3歳以降になると、両親のお手本がなくても自分から表現できるようになってきます。
4~6歳のリトミック
4~6歳のリトミックでは、楽器を演奏したり、リズムを取ることができるようになってきますので、リトミックの3要素をバランスよく取り入れたカリキュラムでレッスンを行う教室が増えてきます。
また、これまでとは違い、保護者同伴はない教室も増えてくる年齢なので、子供本人の表現力がものすごく伸びてくる時期とも言えます。
リトミックとは??まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んで、リトミックの印象が変わった方も非常に多いのではないでしょうか??
ぜひ、新年度からの習い事の一つに、リトミックも候補に入れてみて下さいね!!
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