「子供がADHDの診断を受けている…」
「癇癪もちで子供に何かしてあげたいが何がいいかわからない…」
「習い事をさせたくても、癇癪があり習い事をさせられない」
そんなお悩みを持ちではありませんか?
実はそんなお子様におすすめしたいものがあります。
それは、音楽療法です。
もしかすると、このブログを見た方は初めて聞いたかもしれませんが、音楽療法は楽しみながらソーシャルスキルのトレーニングをしたりすることができるのです。
今回はそんな音楽療法についてご紹介いたします。
ADHDなどにより癇癪のあるお子様におすすめな音楽療法とは?
まず初めに、音楽療法とはいったい何なのかについてお話しをしていきます。
音楽療法とは、
「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身 の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに 向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」(日本音楽療法学会、2001)
として定義されています。
このように書くと、頭の中が「?」となるかもしれませんが、実は音楽には様々な効果やチカラがあります。
例えば、【♪幸せなら手をたたこう】という歌がありますが、この歌の中で手を叩くのは音が空白の部分で手を叩きます。
では、なぜ空白部分で手を叩くのでしょうか?
それは、人は音の空白を埋めたくなるという感覚が働くからです。
また、私たちは音楽を予想しながら聴いています。
例えば、カデンツといった和音進行がありますが、このようなハーモニーです↓
この時、3つ目の和音で止まってしまったら、どうなるでしょうか。
実際に音を聞いてみましょう↓
「あれ?」「どうしたの?」と誰もが思うはずです。
そう、なぜならその後に「この音で終わるだろう」という予想が外れるからです。
このとき、多くの人はピアニストに顔を向けて「えっ?」と驚くかと思いますが、このように音楽の持つ予想する効果を使って、コミュニケーションが難しい自閉傾向のある子供たちなどとアイコンタクトを取るきっかけづくりにつなげたりします。
このように、音楽のもつ様々な効果やチカラを意図的に活用することで、心身の障がいのある方などの回復、機能の維持改善、生活の質の向上、問題となる行動の変容などを目指すというものを、音楽療法というのです。
なぜADHDなどにより癇癪のある子供に音楽療法はおすすめなのか
では、なぜ音楽療法はADHDなどにより癇癪のある子供におすすめなのか。
それは音楽療法には、
小脳を鍛えることでADHD(注意欠如・多動症)の症状改善にアプローチできる(引用:リタリコ)
効果があるとされているからです。
また、児童を対象とした音楽療法のプログラムでは様々な活動を行うため、楽器で遊ぶ時間、椅子に座って歌を歌う時間など時間による場面の切り替えを行うことにより、癇癪などにより他害を抑える効果もあるとされています。(参考引用文献等:リタリコ)
なかなか場面の切り替えがうまくできず、癇癪を起こしてしまうという子供にも、音楽療法はおすすめなのです。
ADHD傾向のある子供にはデュアルタスクがおすすめ
ユーチューバーの樺沢紫苑先生の動画でもお話しされていますが、ADHDの改善には二つのことを同時に行うデュアルタスク活動がおすすめと言われています。
※参考動画はこちら↓
デュアルタスクというのは、二つのことを同時に行うことを言い、例として電話をしながらメモをしたり、歩きながら計算をしたりなどが挙げられます。
このデュアルタスクは脳の活性化につながるといわれ、脳トレとしても効果が高いと言われていますが、このデュアルタスク活動は、ADHDにも効果があると動画でお話しされています。
音楽療法では、歌いながら楽器を鳴らすなどのデュアルタスク活動を取り入れるプログラムがあるので、楽しみながらADHDの症状改善に取り組むことができます。
ADHDなどにより癇癪のある子供が楽しみながら社会性を身につけられる
さらに、音楽療法は順番を待つなどの社会性を育む活動としてもおすすめです。
私は児童を専門に音楽療法を行っていますが、音楽療法の中で順番に楽器を鳴らす場面などを作り、椅子に座って順番を待てたら楽器を鳴らすなどの活動を継続して行うことで、順番を待つという社会性を身につけていきます。
そして、音楽療法ではそれらを楽しみながら育むことができるので、トレーニングのように厳しい訓練をしながら身につけるのではなく、遊びながら自然と育むことができるのも魅力の一つといえるでしょう。
音楽を通じて楽しみながら癇癪による行動を抑え、社会性を身につけ、ADHDの症状改善のアプローチをすることができる音楽療法は、もちろん個人差はありますが、癇癪もちのADHD傾向のあるお子様には非常におすすめと言えるのではないでしょうか。
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ADHDの癇癪をもつ子供におすすめしたいのが音楽療法‼︎まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事をきっかけに初めて音楽療法という言葉を聞いた方もいるかもしれませんが、音楽療法の可能性はとても大きいと言えます。
この記事をきっかけに、楽しみながら社会性を育むことができる音楽療法を体験されてみてはいかがでしょうか?
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