(※2020年9月28日更新)
こんにちは^^
音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。
音楽療法には「これは非常に使える‼︎」「これは持っておいた方がいい‼︎」というおすすめ楽器がいくつかありますか、楽器は高価なものもなく、「きっとこれは買っておいた方がいいんだろうけど、使えなかったらどうしよう…」となかなか購入を踏み切れないでいる方はいませんか??
そこで今回は、音楽療法士である私自身が、高くてもこれは買ってよかったと思う楽器の実際の写真や音色を紹介して、購入する前に一体どんな楽器なのか、本当にあなたの現場に必要なものなのか決断できるようなブログを書くことにしました。
今回ご紹介する楽器は、デスクベルです。
もし、今デスクベルの購入を悩んでいる方は、この記事を参考にして検討してみてくださいね。
音楽療法おすすめ楽器のデスクベルとは??
まず、今回ご紹介するデスクベルとは一体どのような楽器なのでしょうか??
デスクベルとは、ハンドベルの卓上版です。
ハンドベルはベルを握って振る力がないと音を鳴らすことができません。
しかし、デスクベルは机の上に置いてあるベルを上から押すだけで音が出るので、障害や疾病によりハンドベル演奏が難しい方でも音が鳴らしやすく、達成感を感じやすいという楽器です。
よくレストランなどのお店に、レジ付近に「御用の際はこのベルを鳴らしてください」と呼び鈴のようなものがありますが、あのベルに音階がついたものと思っていただければいいでしょう。
【音楽療法おすすめ楽器】デスクベルの種類
デスクベルは、いくつかのメーカーで販売されており、メーカーによりデザインが異なるので、目的や対象者によってどのメーカーのものを購入しようか検討されるといいでしょう。
今回は、大きくデザインが異なるデスクベルを3つ紹介します。
デスクベル①八幡リード楽器
小鳥のデザインのデスクベルは、八幡リード楽器で製造されているものです。
ちなみに私が所有しているデスクベルは、こちらの商品です。
私は20音タイプのものを所有していますが、正直お値段はなかなかしてしまうのですが、音楽療法活動の中で一番使ったと言える楽器なので、購入して良かったと思っております。
特に八幡リード楽器のデスクベルは、ベルの周りにプラスチックで小鳥のカバーがされており、肢体不自由などの障害の方でも音をきれいに響かせることができるので、重度心身症の子達の現場では非常に活躍しました。
音色によって異なる表情が描かれているのですが、自閉症の子など楽器の顔が気になって活動に集中できない場合は、シンナーで吹けば落ちるようです。
私はどうしても可愛い顔を消したくなくて、そのままにしていますが…。
価格は高価ですが、たくさんの人数でセッションを行うことが多い方や、音色をたくさん使いたいという方にはおすすめです。
デスクベル②鈴木楽器
鈴木楽器で販売されているデスクベルは、ベルが剥き出しになっています。
つまり、八幡リード楽器とは異なり、ベルの周りにカバーがついていないデザインとなっています。
カバーがない分、値段は少し控えめになっていますが、カバーがないことで対象者によっては、ベルを鳴らした時にベルに手が触れてしまい、カバーがついているデスクベルよりも音が鳴り響かない確率が高くなってしまいます。
対象者によってはカバーがなくても音を鳴り響かせ達成感を感じることができますが、どの現場でどのような目的で使用するのか、よく検討してから選択するといいでしょう。
デスクベル③KC
デザインはくまさんになっていて、児童領域では間違いなく取り合いになりそうな可愛らしいフォルムですね。
小鳥のデスクベルとは異なり、音数は少ないようですが、ピアノの白鍵である8音のみを使用するようでしたら、コスパ的にはこの商品が一番いいのではないかと思います。
対象者と目的から適切なデスクベルを選択しよう
今回は3つのデスクベルをご紹介させていただきましたが、デザインも違えば販売されている音数も違います。
どのデスクベルもメリット・デメリットがあるので、何名のセッションで何を目的にデスクベルを使用したいのかをしっかりと検討して、あなたの現場で活躍できるデスクベルを選択するといいでしょう。
【音楽療法おすすめ楽器】デスクベルの鳴らし方
ここで、私が所有しているデスクベルの音を鳴らしてみたものを用意したので、聞いてみましょう。
聞いてご理解いただけると思いますが、カラーハンドベルとほぼ同じ音がしますね。
音色の設定も、カラーベルトほとんど同じ配色となっています。
【音楽療法おすすめ楽器】デスクベルの使用方法
また、デスクベルを使った活動が書いてある曲やネタ帳もあります。
私は主に児童領域の音楽療法でデスクベルを使用していたのですが、今回は私が実際に音楽療法の現場で行っていたデスクベルの活動をご紹介いたします。
デスクベル活動①♪一緒に鳴らそうよ
音楽療法の歌がたくさん掲載されている「静かな森の大きな木」に掲載されている曲、「♪一緒にならそうよ」。
優しい旋律のこの曲では、休符のところでトーンチャイムを同時に鳴らす活動となっています。
トーンチャイムもハンドベル同様、握る力と振る力がないとなかなか自力で音が出せないという方がいたので、トーンチャイムの代わりにデスクベルを使用することが多かったです。
他社と同じタイミングで鳴らすこの活動では、楽器活動を通じて他者へ意識を向けることを目的に行います。
大人っぽい曲なので、小さいお子さんから高校生以上の方にも親しみやすい歌で、よく活用していました。
デスクベル活動②♪あちこちおうち
感覚統合からの視点で書かれた、音楽療法活動のネタが満載の本に掲載されている、「♪あちこちおうち」。
「♪あちこちおうち」は体の中心軸を発達させる活動で、箸を持っておかずに手を伸ばしたり、プリントをお友達に渡すなど、日常生活には体の左右真ん中の正中線を越える動作がたくさんあります。
発達障害のお子さんの中には、この正中線を越える動作が苦手だったり難しいというお子さんも多いため、この活動で正中線を越える動作を練習します。
個人で行う活動ですが、私はデイサービスで行う場合はデイサービスの集団で行うときに、順番を待つ練習としてもこの活動を取り入れていました。
歌に出てくるベルを押す活動なのですが、ゲーム感覚で子供達に非常に人気がありました。
デスクベルは個別活動や児童におすすめ
これは私が主に児童領域で活用していたためかもしれませんが、デスクベルは児童領域で非常に活躍してくれます。
また、高齢者領域でもデスクベルを使用することはありましたが、個別や小集団で行うことが多かったです。
私個人的な意見かもしれませんが、デスクベルは10名前後の小集団や個別活動に使い勝手が良い印象がありました。
音楽療法おすすめ楽器紹介‼︎〜デスクベル編〜まとめ
みているだけで可愛らしいデスクベルですが、児童領域の音楽療法をされる方には非常に重宝する楽器です。
ぜひ、この記事をきっかけにあなたの現場にあったデスクベルを見つけて、対象者の方も笑顔になれる音楽療法セッションに役立てていただければ嬉しいです。
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