音楽療法士の資格の違いは??2つの資格を持つ音楽療法士がアドバイス

(※2020年9月19日更新)

こんにちは^^

音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。

今、音楽療法士の資格を取得しようと検討している方の中に、

「認定音楽療法士ってなんなの??」

「認定音楽療法士と通信でもとれる音楽療法士の資格の違いは??」

「音楽療法士の資格を持っていれば就職に有利??」

という疑問を抱いている方はいませんか??

実はこの私、日本音楽療法学会の認定音楽療法士と、全国音楽療法士養成協議会音楽療法士1種の二つの資格を取得しています。

これまで二つの資格を持ちながら、専属音楽療法士として約2年間、フリーランスの音楽療法士として約3年間稼働することもできました。

今回は二つの違う音楽療法士の資格を持ちながら、実際に音楽療法士として稼働することができたこの私が、音楽療法士の資格の違いなどについてお話をしていきます。

 

音楽療法士の資格の違いは??

最近、通信でも学べる音楽療法士の資格があったりと、音楽療法士の資格と一言で言っても様々な種類があります。

おそらく、音楽療法士の資格を取得したいという方の多くは、音楽療法士の資格を生かして仕事をしたい、働きたいという願いを持った方かと思います。

しかし、たくさんの音楽療法士の資格があるのを見ると、一体どの資格を取ればいいのか迷ってしまいますよね。

では実際に、持っている音楽療法士の資格の違いで就職にも差が出るのでしょうか。

 

結論

結論ですが、認定や協議会など音楽療法士の資格を要求している求人もありますが、資格内容を問わずに募集をしているところもあります。

なぜなら、認定であれどんな音楽療法の資格であれ、日本ではようやく【音楽療法】という名前が広まりつつあるところなので、具体的に「あなたは認定音楽療法士をもっているんだね」「あなたは協議会の音楽療法士の資格を持っているんだね」と詳しく聞いてくる人は、おそらく音楽療法士の人たちくらいなのが今の現状ではあります。

つまり、一般の人にまでは資格の違いが浸透していない状態といえるでしょう。

 

資格によって取得後の未来は大きく異なることも

音楽療法の資格によっては、数ヶ月で取得できるものもあれば、4年間の歳月をかけて学んで取得する資格もあります。しかし、数カ月で資格取得した方と4年間学んだ方とでは、実力や実績に大きく差があります。

そして、資格によって資格を取得したら一生その資格を持ち続けることができるものもあれば、臨床経験や学会参加・発表を積み重ねないと資格更新することができないものもあります。

音楽療法は机上の学習も大切ですが、とにかく現場で経験を積まないとレベルアップすることはほぼ難しい職種です。

また、某育成機関の教員の話によると、「雇う側となる施設の人は、自称音楽療法士や実力のない音楽療法士を雇用することを恐れて、大学教員である私のところに良い人材を紹介してほしい」と来るそうです。

音楽療法士の資格を取った後、本格的に音楽療法を実践したいという方は、取得する資格内容をよく確認してからどの音楽療法士の資格を取得するかを決められるといいでしょう。

 

私が取得している二つの音楽療法の資格について

先ほどもお伝えしましたが、私は認定音楽療法士という資格と、養成協議会1種という資格を取得しています。

この二つの資格の違いは一体何なのか。

具体的にまとめてみました。

日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格とは

音楽療法士を志している方なら一度は聞いたことがあるであろう、認定音楽療法士

この認定音楽療法士は他の音楽療法士の資格と異なり、取得するのも大変、取得してからも努力が必要な資格と言えます。

では、どのような努力、苦労があるのか。

次にまとめてみました。

認定の大変なところ①認定校を卒業するだけでは取得することができない

認定音楽療法士の資格取得ができる大学や専門学校などの認定校は日本全国にたくさんありますが、認定音楽療法士の資格は卒業と同時に取得できる資格ではありません

ではなぜ認定校と呼ばれているのかと言いますと、認定音楽療法士の受験するために必要な単位が取得できる学校という意味だと私は考えています。

つまり、認定校を卒業したときに認定音楽療法士の受験資格を得ることができ、その後筆記試験を受験に合格することで認定音楽療法士(補)の資格が与えられます。

(補)の資格取得後、面接受験を受けることができ、これにも合格することができれば晴れて認定音楽療法士の資格が獲得できるということなのです。

このように、認定音楽療法士の資格は認定校に通っていても、取得するまでにとても努力を有する資格なのです。

認定の大変なところ②ポイントを貯めないと資格更新できない

晴れて面接にも合格し、認定音楽療法士の資格を取得できて一生物の資格が手に入った…と思ったら大間違い

認定音楽療法士の資格は、5年ごとに更新するようになっており、更新時に必要なポイントを獲得していなければ更新することができません。

ポイントというのは、日本音楽療法学会が開催する大会(学会)の参加や発表、SV(スーパーバイザー)の経験や音楽療法の臨床経験などによってポイントが与えられます。

ですから、資格を取得した後も積極的に学会が開催する講習会などに参加したり、発表活動を行い続けない限り、更新することができないため、認定音楽療法士の資格を失いたくない人は(取得した人はみんなそうよね)継続的に音楽療法の学習・実践を積み重ねなければなりません。

 

認定音楽療法の魅力

ここまで認定音楽療法の資格の大変なところを主に書いてきましたが、実際は大変なことばかりではありません。

私は実際に資格を取得してみて「認定音楽療法士の資格を取ってよかった」と思うことがたくさんありました。

ここからが私が感じる、認定音楽療法士の魅力をまとめてみました。

認定の魅力①音楽療法士のレベルアップができる

先ほども挙げたように、認定音楽療法士の資格更新をするためには、継続して学会の大会などに参加する必要があります。

一見、これは大変なことのようにも思われますが、まだまだ全国的に音楽療法関連のセミナーや勉強会は少ないため、このような機会や場所を設けてくれることは非常にありがたいことと感じます。

また、ポイント取得には講習会に参加するだけではなく、発表や臨床経験も必要となることから実践に取り組むやる気にもつながります。

人はなかなか機会を与えられないとやらない生き物ですからね…。

音楽療法学会のこのような制度には、大変な分、レベルアップするためには非常にいい環境だと感じます。

認定の魅力②音楽療法士仲間ができる

学会認定の資格を取得した際、更新のために講習会などに参加する必要があるのですが、定期的にそのような場があることで音楽療法士の仲間ができます。

年々音楽療法士の人数は増えてきていますが、まだまだ人数が少ない業界なので、横のつながりを持つことは非常に大切です。

音楽療法仲間を通じて、セッションのネタや工夫していることなどいろんな意見を聞くことができるので、刺激にもなりますしモチベーションにもつながります。

 

全国音楽療法士養成協議会音楽療法士とは

養成協議会とは、認定音楽療法士の資格とは異なり、必要な単位数を取得すればだれでも獲得出来る資格です。

必要な単位の中には、音楽療法の基礎などの机上の学習はもちろん、実習時間も設けられており、音楽療法に必要な実践や学びはできる資格です。

しかも、更新なども必要ないため、一度取得すれば一生ものの資格になります。

しかし、こちらの団体では音楽療法学会とは異なり、大会や講習会などの活動は一切行っていないようなので、卒業後も音楽療法士の講習会や勉強に参加したいという場合は、自分で探す必要があります

全国的に、まだまだ音楽療法に関する勉強会や講習会はたくさん行わてれているわけではないので、探すことは簡単ではないです。

 

音楽療法士として稼働したい方は認定音楽療法士を

以上、認定音楽療法士と協議会音楽療法士の二つの違いについて書かせていただきましたが、音楽療法士で働きたいという高い志のある方は、認定音楽療法士の資格取得をおすすめします。

認定音楽療法士の資格は、取得するまでも専門的知識な学習と実践を繰り返しますし、資格取得後も継続して学ぶという非常に質の高さを持った資格と感じるからです。

もちろん、資格を獲得するまでにお金も時間もかかって、受験することすら大変な資格ですが、それだけの質の高い音楽療法の知識と実践を見につけて晴れて取れるものなので、音楽療法を本気でやりたいという方は、ぜひ認定音楽療法士の資格を目指して欲しいと思います。

 

音楽療法士の資格の違いは??まとめ

いかがでしたか??

今、様々な音楽療法士の資格の中からどの資格を取ろうか悩んでいる方の参考になれれば嬉しいです。

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