発語を促すにはどうすればいい??音楽療法士による音楽的アプローチ

みなさん、こんにちは。

音楽療法士&リトミック講師の柳川まどかです。

私はこれまで数多くの障がいのある子供を対象に音楽療法を行って参りました。

その中で、障がいのある子供のお母さんにも数多くお会いしてきたのですが、まだ小さい子供を対象にした音楽療法を行うお母さん方が抱く悩みの多くが【発語】に関するお悩みでした。

「子供の検診で言葉の遅れを指摘されてしまってどうしていいかわからない」

「他の子に比べて発語が少ない気がする」

「2歳になるが意味のある言葉の発語があまりみられなくて心配」

などなど、これまでに言葉に関するお悩みを数多くいただきました。

私は音楽療法士としてこれまで約3年ほど活動して参りましたが、音楽療法には【向上】させる機能があるといわれています。

そこで今回は、音楽療法の持つ【向上】の機能を発語を目的として行う場合の例などについてご紹介して参ります。

音楽療法に興味がある方や、音楽を通じて発語の向上を目指す活動について興味のある方は、ぜひご覧ください。

 

【発語を促す音楽】音楽療法の機能

音楽療法には様々な機能があると言われています。

全米認定音楽療法士である、津山祐子先生の本で音楽療法の機能として

①修復(回復),②向上,③維持,④方向転換,⑤予防,⑥QOLの向上

(引用:音楽療法―実践者のためのガイドブック

という記載があります。

そして、このページにはCちゃんというクライアントを例に、発語の向上を目的とした音楽療法アプローチを行った経過と、そしてそれによる変化などが記載されています。

このCちゃんの例は、具体的に音楽や楽器を用いてどのように発語を向上させるのか経過を知りたいという方には、非常に参考になるかと思います。

このように、音楽療法は児童や高齢者など様々な方を対象に様々な目標・目的で行われますが、発語の向上を目標・目的として行われることがあるのです。

 

発語を促す音楽療法活動の例

では発語を促す、すなわち発語の向上を目標にした場合の音楽療法とは、いったいどのように行うのでしょうか??

音楽療法の中で発語の向上を目指す場合、

  • 歌を用いた活動
  • 楽器(ラッパなど)を用いた活動

を行うことが多いでしょう。

それではそれぞれの活動についてご紹介していきます。

 

発語を促す音楽療法活動の例①歌で発語を促す

まず最初に歌で発語を促す活動をご紹介しましょう。

歌を用いることで、発語の練習というかしこまった空気で発語するよりも、楽しみながら発語するとなれます。

実際に歌を用いてどのように発語を促すのかというと、私がいつも参考にしている音楽療法の楽譜本静かな森の大きな木―音楽療法のためのオリジナル曲集】という本があるのですが、この曲集の中にある【♪大きくア】などがとても参考になります。

この歌の構図はコール&レスポンスの形式となっています。

コール&レスポンスというのは【呼びかけと応答】という意味で、よくアーティストがライブなどで「みんな盛り上がっているかーい??」と客席にマイクを向けると、観客からは「ウェーイ‼︎」と声が上がったりしますが、これはまさにコールアンドレスポンスです。

呼びかけられると人はつい応答したくなってしまいますが、その心理を歌の中で組み込んでいるのがこの【♪大きくア】という歌です。

この歌では、セラピストが「大きくア」と歌うと対象となる子供は「ア」と大きな声で発声します。

この掛け合いが繰り返される歌なのですが、このコールアンドレスポンスにより発語を促し、向上していくのです。

【発語を促す音楽】未解決技法を用いる場合も

また、発語を促すことを目的に音楽療法を行う場合は、コールアンドレスポンスを用いるだけではなく未解決技法を用いることがあります。

未解決技法というは、調性の中の導音を含んだ不安定な和音(例えばハ長調ならソシレファ)で音楽を止め、間を持たせた後に安定した和音(ハ長調ならドミソ)に解決することで、行動等を引き出すことをいいます。

…と言っても実際に音を聞かないとイメージできないという方もいらっしゃるかと思うので、譜例をお見せしながら、実際に音の響きを聞いていただきながら感じていただくと理解しやすいと思いますので、次にまとめてみました。こ

まず、カデンツなどは下記のようなI→Ⅳ→Ⅴ→IとⅤの不安定な和音から最後にIに戻ることで安心感を得るような響きになります。

一緒に楽譜のコード進行を実際に弾いた動画も貼っておきます。

しかし、これがⅤで止まったままでIに戻らなかった場合。

下記のような楽譜になりますが、この場合の響きを聞いてどう感じますか?

こちらも譜例と同じコード進行を弾いた動画も一緒に貼ります。

なんだか不安定な感じがしませんか??

そして、この不安定さから思わず行動を起こしたくなったり、発言したくなりませんか??

このように和音の機能構造を用いて発語や行動などを促す技法を、未解決技法と言います。

発語の向上を目標とした音楽療法活動の中では、コールアンドレスポンスだけではなく、このような未解決技法を用いながら行うこともあります。

 

発語を促す音楽療法活動の例②楽器(ラッパなど)を用いた活動

また、発語の向上を目標にした音楽療法活動では、楽器を用いて行う場合もあります。

言葉を話すというのは、息を吸って吐く力が必要です。

そのために、対象児によってラッパなど息を使う楽器を使用しています。

私がよく使用しているのは、クワイヤーホーンという吹き口がプラスチックでできたラッパです。

※クワイヤーホーンはこちら↓

こちらの楽器は吹き口が取り外しでき、一つ一つ洗うことできるので、使った後の衛生面の心配もなく使用できるのがおすすめです。

発語の向上を目標にして音楽療法を行う場合は、先ほど紹介した静かな森の大きな木―音楽療法のためのオリジナル曲集】という本の曲集の中にある【♪一緒にならそう】という歌を使用して行っていました。

【♪一緒にならそう】という曲もコールアンドレスポンス形式の楽曲となっているので、対象となる子供がどのタイミングで楽器を鳴らすのかがわかりやすいのがおすすめです。

 

発語を促す音楽療法を行うにはまずは専門性と関係性が大切

ここまで音楽療法士が行う、発語の促し、すなわち発語の向上を目標とした音楽活動の例を紹介してきましたが、今回ご紹介した活動は誰でも行えば効果が得られるというわけではありません。

まず、音楽療法的効果を狙うのであれば、音楽療法士と対象となる子供の信頼関係を築くことが絶対条件となります。

関係性が成り立っていない状態でどんなに経験のある音楽療法士が介入しても、いい結果は得られません。

また、クワイヤーホーンがあれば、コールアンドレスポンスの曲を弾けば発語の向上につながるというわけでもありません。

音楽療法というのは、音楽療法士になるためのトレーニングを積み重ねた者が行うことで、効果を狙うことできるのです。

 

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発語を促すにはどうすればいいか??音楽療法士による音楽的アプローチまとめ

いかがでしたでしょうか??

発語を促すにはどうすればいいのか、悩んでいる親御さんは非常に多いかと思います。

今回の記事をきっかけに、発語向上を目標とした音楽療法というものがあるということを知っていただければ嬉しいです。

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