親として、どうしたらいいのか分からない
「椅子に座っていられない」
「すぐに立ち上がってしまう」
「手を出してしまう、声が止まらない…」
そんなふうに落ち着きがない様子が続くと、つい叱ってしまったり、つらくあたってしまったり…。
でも、あとから自己嫌悪になってしまう…。
そんな経験はありませんか?
私も音楽療法士であると同時に、一児の母でもあるのでお気持ち大変わかります。
「この子はどうして落ち着かないの?」
「私の育て方が悪いの?」
「どうやって関わればいいの?」
親御さんの胸には、誰にも言えない悩みや不安が積もっているかもしれません。
実は、落ち着きのなさにも「理由」があります
子どもが落ち着かないのは、ワガママだからではありません。
・感覚が過敏で、環境に過剰に反応してしまう
・気持ちをうまく言葉で表現できず、行動で示してしまう
・じっとしていることが苦手な「体のしくみ」を持っている
など、その子なりの理由があることが多いのです。
つまり、「落ち着きがない」のは困らせたいからではなく、困っているサイン。
まずは、その“困っている気持ち”に目を向けることが、第一歩になります。
音楽療法は、「子どもを静かにさせる場所」ではありません。
でも、音のリズムやメロディを使って、“落ち着ける感覚”を育てる場所です。
たとえば、
-
一定のテンポで続くドラムに合わせて体が自然にリズムを刻む
-
ゆっくりした音楽に合わせて呼吸が穏やかになる
-
好きな音に集中して耳を傾ける時間が生まれる
そんなふうに、無理なく「安心できる状態」を体験することができるのです。
子どもが落ち着かないとき、
私たちは「行動」をどうにかしようとしがちです。
でも、本当に必要なのは、その子の心と体が“安心できること”。
音楽は、言葉では届かない深いところに、やさしく働きかけてくれます。
一見ただの「遊び」に見えるかもしれませんが、子どもにとっては、**安心と自分らしさを取り戻す“居場所”**にもなるのです。
親御さんの「こうしてあげたい」にも、音は寄り添ってくれる
「落ち着きがない子」に、どう接したらいいかわからない…。
そんな時、音を使った関わりが、親御さん自身の心にもゆとりをくれるかもしれません。
音楽療法の現場では、
・お子さんが“好き”と感じるものを一緒に見つけ
・安心できる時間をゆっくり育て
・「この子、こんなふうに落ち着けるんだ」と気づける
そんな経験を親御さんと一緒に大切にしています。
最近のコメント