こんにちは。
今日は、発達障害のあるお子様と音楽療法についてお話しします。
突然ですが「音楽療法」って言葉、聞いたことはありますか?
音楽で癒される…リラックスできる…というイメージを持たれる方も多いと思います。
でも、実はそれだけじゃないんです。
音楽療法は、発達に特性のあるお子さんが“その子らしさ”を発揮しやすくする、とても心強いサポート方法なんです。
■ 音楽が「ことば」の代わりになる
発達障害のあるお子さんは、「うまく話せない」「気持ちを言葉にできない」ということで、日々たくさんのがんばりをしています。
でも、音楽って言葉じゃないんです。
だからこそ、ことばがうまく使えない子も、自然と反応できる。
たとえば…
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ピアノの音に反応して体を揺らした
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太鼓をたたきながらニコニコ笑った
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リズムに合わせて声を出してみた
それは、心が動いているサインです。
無理に話さなくても、うまくできなくても大丈夫。
音楽療法では、「できる・できない」より、「感じる・楽しむ」が大切にされるんです。
■ 音楽療法ってどんなことをするの?
音楽療法では、音楽療法の専門の知識を持った認定音楽療法士などが、お子さんの特性や気分に合わせて関わります。
たとえば…
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鈴やマラカスなど簡単な楽器で音を出す
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歌やリズム遊びを通して、やりとりの楽しさを感じる
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不安な気持ちを音で表現したり、落ち着きを取り戻す
このような活動の中で、ことば以外の表現がどんどん引き出していきます。
また、お子さんにとって「楽しい」という気持ちが自然と前向きな行動につながることもよくあります。
■ ママ・パパも、音楽療法の時間で一息
お子さんのケアをがんばる日々。
イライラしたり、落ち込んだり、「私の育て方が悪いのかな…」と自分を責めてしまったり。
でもね、お子さんはちゃんと頑張ってますし、親御さんも必死で向き合っています。
音楽療法では、お子さんだけでなく、親御さんの心も一緒にほぐれる時間になることが多いんです。
中には、「久しぶりに子どもの笑顔が見られて涙が出た」というママもいました。
それくらい、音楽には人の心をゆるめる力があるんですね。
■ 音楽がくれる「自信」と「自己表現」
私たち大人がつい忘れてしまいがちなのが、「子どもにも“伝えたい気持ち”がある」ということ。
でも、発達の特性があると、その気持ちがうまく届かない。
伝わらないと、イライラやパニックになることもありますよね。
音楽を使えば、「ことばじゃなくても伝えられる」体験ができます。
それは、お子さんにとって大きな自信につながると考えています。
小さな「できた!」の積み重ねが、やがて**“その子らしさ”の土台**になります。
■ さいごに:音楽療法は「誰かの代わり」じゃなく「その子に寄り添う時間」
療育や訓練、支援…たくさん頑張っているお子さん。
そして、そんな子どもを支える親御さん。
音楽療法は、トレーニングのように結果を急ぐ場ではありません。
「今この瞬間」を心から楽しんで、自分を表現できる場所。
ぜひ一度、音楽療法を体験してみてください。
お子さんの中にある“ことばにならない気持ち”が、音楽を通して少しずつ届いてくるかもしれません。
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