みなさん、こんにちは^^
音楽療法士&リトミック講師の柳川まどかです。
気がつけばもう2月‼︎
だんだんと寒さが本格的になってきていますが、寒さを吹き飛ばすならたくさんの方と一緒に体を動かしたり、音楽を用いて楽しい時間を過ごすのが一番ではないでしょうか。
そんな風に思う音楽療法士である柳川が、今回2月におすすめしたい音楽を用いた介護レクレーション活動をご紹介いたします。
これから介護レクレーション活動を考えられる方は、ぜひ参考にしてみてください。
音楽を用いた介護レクレーションのポイント
音楽療法でもレクレーションスタイルで行うことがあるのですが、音楽を用いた介護レクレーションを行う際のポイントとして私が思うことは、活動思考になりすぎないようにしていることです。
過去の私も、レクレーションスタイルで行う音楽療法の内容を考えるときに「何かネタがないかな」とかなり活動思考的に考えていたところがあったのですが、それよりも大切なのは、参加してくださる方のどのような目標・目的のために行うのかを忘れないことだと経験を積み重ねれば積み重ねるほど思います。
例えば、なかなか他の方とコミュニケーションを取る機会がないという方が多く参加されている時は、音楽を通じてコミュニケーションを取るように工夫したり、認知症予防に何かしたいと思う場合は、その活動の何がどのように認知症予防につながるのかを理解しながら行うことはとても大切です。
今回ご紹介する内容は、音楽療法士である私がレクレーションスタイルで行う場合に実際に取り組んでいた内容でもあるので、活動ネタだけではなく、活動を行う目標・目的などについても書かせていただきました。
ネタだけではなく、そちらも合わせて参考にしていただければ嬉しいです。
【2月介護レクレーションネタ】季節の歌を歌って見当識訓練につなげる
介護レクレーションに参加される方の中に、認知症の方がいるようでしたら、活動の最初に季節の歌を歌うことで見当識訓練につなげるといいでしょう。
認知症の方の中には、見当識障害が現れる方がいます。
見当識障害とは、今日は何月何日かがわからなくなってしまったり、今いる場所があいまいになるなどの障害のことを言います。
そのような方に対して、季節の歌を歌うことで今日は一体何月なのか、季節はいつごろなのかを感じていただけるように工夫をするといいでしょう。
【2月介護レクレーションネタ】2月におすすめな季節を感じられる曲
季節を感じられる歌として、私はよく童謡・唱歌を用いる場合が多いです。
もちろん、季節を感じられる歌謡曲などがあればそちらを選曲することもありますが、集団でレクレーションスタイルで行う場合、活動の序盤に季節を感じてもらうことを目的に選曲する場合は、なるべく多くの人が歌詞を見なくても歌いやすい歌を選曲し、活動参加へのハードルを下げることも意図して選曲する場合があります。
そんな2月の季節を感じられるようなおすすめしたい曲は、過去の記事にまとめていますので、こちらを参考にしながら参加者の方にあった選曲をされてください。
【2月介護レクレーションネタ】歌いながら体や楽器演奏をする
これは高齢者の方を対象とした音楽療法活動でもよく取り入れるのですが、歌いながら体を動かしたり、楽器演奏をする活動は認知症予防に効果があると言われています。
なぜ効果があると言われているのかというと、レクレーション以外の日常生活でも、電話で話しながらメモを取ったりするなど、同時に二つの動作を行うことをデュアルタスクと言われており、このデュアルタスクというのは体を動かす脳を活性化させるだけではなく、思考の際に活用する脳の前頭葉の部分も活性化するなど、脳の様々な部分を活性化させると言われているので、認知症予防に効果があると言われています。
詳しくは過去の記事にまとめていますので、よろしければこちらもご覧ください。
【2月介護レクレーションネタ】おすすめなデュアルタスク活動
そんなデュアルタスク活動ですが、この時期におすすめな活動内容をご紹介して参りましょう。
2月におすすめしたいデュアルタスク活動は、
- 【♪春よ来い】を使った鈴活動
- 【♪早春賦】を使ったハンドベル(トーンチャイム)活動
などがおすすめです。
【2月レクレーションネタ】春よ来いを使った鈴活動
歌いながら楽器を鳴らす活動としては【♪春よ来い】という歌を歌いながら楽器を鳴らす活動があります。
この歌は2拍子の曲なのですが、♩〻|♩〻|♩♩|♩〻|のリズムだと歌いながら鳴らしやすいリズムになります。
ただし、参加者によってはこのリズムで歌いながら楽器を鳴らすのが難しいと感じた場合は、リズム提示を変更してくださいね。
活動の流れですが、握りやすい簡易楽器(この活動では鈴がおすすめ)を配布し、鳴らして欲しいリズムを提示した後にゆっくりとしたリズムで楽器を鳴らしてもらいます。
参加者の方の様子を見てゆっくりのテンポで歌いながら楽器を鳴らせることが確認できたら、少しテンポアップをしてみましょう。
テンポアップをしていくとだんだんと歌うことを忘れて楽器を鳴らすことに集中してしまいがちなので、「歌も忘れずに‼︎」という声かけは大切です。
また、テンポアップでも歌いながら鳴らせるようになったら、これまで楽器を持っていたてとは反対の手(右手に鈴を持っていたら左手)に鈴を持ち替えて行ってみましょう。
普段あまり使わない利き手ではない手を使った活動は、かなり刺激になります。
ただし、こちらも反対の手で楽器を持つことが難しいという方がいる場合は、活動内容を変更し配慮するようにしましょう。
【2月レクレーションネタ】早春賦を使ったハンドベル(トーンチャイム)活動
また、音楽レクレーションを行う際にハンドベル(トーンチャイム)を用いて、演奏を行うこともあります。
例えば、【♪早春賦】のコードは1度、4度、5度の3つのコードでも伴奏をつけられるので、3つのグループに分けます。
そして、1度の場所では1度の和音のベルを持った人が、4度の場所では4度の和音のベルを持った人が、5度の場所では5度の和音のベルを持った方に鳴らしてもらえるよう、指示します。
役割を持って演奏してもらい、役割を果たしていただくことは自己価値観の向上にもつながります。
ですから、このようにパート分けなどをして演奏することも、介護レクレーションではとても効果的なことなのです。
また、わたしはこのようなパートに分かれて演奏活動を行う際、ピアノ伴奏を用いないでアカペラ唱で皆さんに歌ってもらいながら、楽器演奏をしてもらうことが多かったです。
歌うときに伴奏がない状態で歌うアカペラ唱は、ピアノやキーボードなどがなくなる分、自分の声や周りの声により意識を向けやすくなります。
ですから、このときにどの和音チームがベルやチャイムを鳴らすのか指示をする介護士などの方も、アカペラで歌いながらリードできるようにするといいでしょう。
介護レクレーション活動では達成感を大切に
これは音楽療法でも大切にしていることなのですが、活動を通して達成感を感じていただくことをいつも意識しています。
例えば、先ほど紹介した【♪春よ来い】を歌いながら鈴を鳴らす活動で、あまりにも速いテンポを提示し、誰も上手に鳴らすことができないという状態にするのではなく、難しい、だけれども頑張ったらできたと感じてもらえるような活動内容にしています。
そうすることで「できた」と達成感を感じてもらい、役割を果たすことと同様に自己価値観が向上し、楽しいと感じたり喜びを感じてもらうことにもつながります。
また、うまくできなくても「失敗しちゃった」と参加者同士で笑い合える環境作りも必要です。
完璧な演奏を目指すのではなく、音楽を通じてみなさんが生き生きと楽しい時間を過ごせすことを目指した介護レクレーションを行ってみてください。
高齢者の実践を積んだ音楽療法士による介護レクレーションを体験したい方は
私はこれまで児童、そして高齢者の方を対象に音楽療法の実践を積んできました。
その中で、高齢者の方を対象としてレクレーションスタイルでの音楽療法活動も数多く行って参りました。
そんな経験豊富な柳川の音楽療法活動やレクレーションを体験してみたいという方は、お気軽に出張音楽療法にお申し込みください。
また、出張音楽療法対象地域外にお住まいの方は、オンラインでも音楽療法を行っておりますので、こちらからお申し込みください。
2月におすすめ‼︎音楽療法士直伝の介護レクレーションネタまとめ
いかがでしたでしょうか??
まだまだ寒い日が続く2月ですが、音楽活動を通じて歌を歌ったり体を動かすことで、心身を温めることにもつながります。
寒い日も、皆さんと季節の歌を歌って寒さを吹き飛ばしてくださいね‼︎
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