音楽療法士の就職の現状は??【元・専属音楽療法士の就職体験記付】

(※2022年1月7日更新)

こんにちは^^

音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。

今、音楽療法士を目指している学生さんなどの中に、

「音楽療法士の資格だけで就職できるのだろうか??」

「音楽療法士の就職の現状や実態を知りたい」

「音楽療法士で就職するための秘訣を知りたい」

と気になっている方はいませんか??

私は過去に専属音楽療法士として、自ら就職先を開拓した経験があります。

当時、まだ音楽療法士の就職先が今以上になかった時代だったのですが、その経験から感じた、音楽療法士の就職の実態についてまとめてみました。

この記事を読めば、

  • 音楽療法士の就職の実態
  • 音楽療法士として就職するために大切なこと

を知ることができるので、気になっている方は最後まで読んでみてくださいね。

 

音楽療法士の就職の現状は??

最近、メディアなどで取り上げられるようになり以前よりも知名度が上がりつつある音楽療法ですが、音楽療法士の就職の現状というのは一体どうなんでしょうか??

私は新卒で入社した会社を退職した後に、専属音楽療法士として働ける就職先がないかを探したのですが、その時の経験から思ったことは音楽療法士としての就職先はとても少ないということです。

 

音楽療法士として就職したい場合

音楽療法の認知度は広まりつつあり、興味をもっている施設や企業は増えてきていますが、音楽療法士は看護師や介護士、言語聴覚士や理学療法士の国家資格ではなく、日本では民間資格となっています。

そのため、音楽療法士の資格を持っていないとできない業務というものがあまりないということから、音楽療法士の資格のみでの就職を行なっている企業や施設はまだまだ少ないというのが現状です。

私が音楽療法士として就職できた理由

音楽療法士としての就職は現状まだ難しい状況の中、私はありがたいことに転職先で専属音楽療法士として就職することができました。

実は学生時代に、音楽療法士の資格以外にホームヘルパー2級(現:初任者研修)の資格を、当時の私は取得していました。

先ほども述べたように、音楽療法士という資格は日本では民間資格です。

ですが、音楽療法士以外の専門資格を持っていたことで、企業側が音楽療法もできて他の専門資格もあるなら音楽療法士兼他の業務も行うことを前提に採用してくれることになったのです。

音楽療法士の資格を自らアピールしたこともカギ

また、私が転職活動をしていたとき、音楽療法士を募集している求人はどこにもなかったので、ホームヘルパーの介護士を募集している施設や企業に履歴書を送り、面接の際に音楽療法士の資格を持っているということを自分からアピールしました。

そう、どこにも音楽療法士の資格が求人されていないのであれば、自分から売り込もうという作戦に出たのです。

結果、とある一つの会社の社長が私の話を聞いて「音楽療法士の資格を持っているなら、まずは一年間、一般職員と働いて利用者のことを知ってもらい、二年目に介護職兼音楽療法士として働いてくれるなら雇いたい」と言ってもらうことができました。

その後、私はフリーランスの音楽療法士として活動を始めるのですが、フリーでありながらありがたいことに安定した収入を得られるくらいに、音楽療法の仕事依頼が入るようになりました。

私がどのようにして音楽療法士として仕事獲得ができたのか、詳しいお話は過去の記事にまとめていますので、よろしければこちらもご覧ください。

フリーランスで音楽の仕事を得た体験談〜フリーの音楽療法士になるまで〜の記事はこちら

 

音楽療法士は他の業務と兼任で就職する場合が多い

私自身の経験や周りの音楽療法士として就職した仲間などを見ていると、私のような介護をしながら、作業療法士をしながらなど、他の業務と兼任しながら働く音楽療法士として就職するケースが非常に多いようです。

ですから、音楽療法士として就職を考えられている方は、音楽療法士の資格だけではなく、他に音楽療法の現場で必要となる専門的な資格を取得することをおすすめいたします。

 

音楽療法士以外の資格

音楽療法士として働く場所としては、病院や高齢者施設、児童福祉施設や学校など様々な場所があります。

先ほども述べましたが、もし、あなたが具体的に音楽療法士として働きたいと思う場所があるようでしたら、その現場に必要な専門資格を取得しておくといいでしょう。

例えば、児童施設で音楽療法士として就職したい場合は、音楽療法士の資格以外に幼稚園教論や保育士などの資格を取得したり、高齢者施設で音楽療法士として働きたいという場合は、介護職員初任者研修の資格を取得するなどです。

音楽療法士は、音楽の技術・音楽療法の知識だけではなく、対象者となる方々の疾病や障害についての知識は不可欠です。

音楽療法士以外の資格を取得することは、音楽療法士としてのスキルアップにも非常に役立つので、早めに他の専門資格を取得することを視野に入れておくといいでしょう。

 

必要な場合は通信講座も活用するのがおすすめ

そうは言っても、音楽療法士の資格取得をするためには、放送大学の試験を受けたり、音楽療法の実践を行なったりと、ただでさえ忙しいのに他の資格を取得する時間を確保するのも難しいという方も多いかと思います。

そんな方は、最近では通信でも専門資格の取得が目指せるものもあるので、あなたの状況に合わせて上手に取り入れるといいでしょう。

おすすめな通信講座としては、やはりユーキャンでしょう。

大手通信講座なので、学べる資格の種類も多く、利用者も多いため安心して申し込むことができます。

ユーキャンの通信講座のお申込みはこちら

児童領域の音楽療法士を目指す人におすすめ資格

児童専門の音楽療法士として就職をしたいという方におすすめなその他の資格に、保育士があります。

保育士を目指すためには、児童の発達理論などを専門的に学ぶ必要があります。

児童の音楽療法を行う場合は、発達に関する知識などは必須ですが、ユーキャンでは保育士受験に必要な知識を学ぶことが通信でできるのでおすすめです。


高齢者領域の音楽療法士を目指す人におすすめ資格

高齢者領域で音楽療法士として就職を目指す場合は、介護福祉士の資格があるといいでしょう。

介護福祉士とは、お年寄りや身体の不自由な方の介護をする専門職ですので、取得していると高齢者だけではなく重度心身障害の方などがいる現場でも役立てる資格です。

資格取得までに食事や入浴、車いすでの移動補助などの身体介護を学ぶので、音楽療法を実践する現場でも生かせること間違いなしでしょう。

※2020年6月25日をもって、ユーキャンの介護福祉士講座(実務者研修付きコース)の申し込みを終了しており、現在は実務者研修無しの介護福祉士講座の受講希望者を募集していますので、予めご注意ください。

詳細は下記リンクをクリックしてご確認ください。




結論:音楽療法士としての就職は未だ難しいが努力次第で仕事開拓できる

この記事の結論としてお伝えしたいこととしては、音楽療法士としての就職は現状難しいということです。

もし、音楽療法士として就職を検討されている方は、音楽療法士の資格だけではなく、他の専門資格を取得するなどして介護や教員などの他の業務と兼任することをイメージされた方がいいのではないか、と私自身の経験から感じます。

また、兼任の音楽療法士として働く場合も、音楽療法士に関すること以外の専門知識のは絶対に必須となるので、音楽療法士以外の知識・資格も勉強しながら他の資格の勉強もされると、ご自身のレベルアップためにもなりますし、質の高い音楽療法の実践ができるようになるのではないか、と私は考えます。

 

音楽に関するお仕事をされている方のご相談はこちら

今回は音楽療法の就職についてお話をしましたが、音楽療法に限らずピアノ講師やリトミック講師、フルー講師やギター講師などの音楽講師や、フリーランスで活躍する演奏家など、音楽関連のお仕事をされている方のコンサルタントを行なっております。

「毎日ブログを更新して生徒募集を呼びかけているが、生徒が集まらない」

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などなど、音楽家のお仕事に関するお悩みをお持ちの方は、お気軽に音楽家専門コンサルにお申し込みください。

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音楽療法士の就職の現状は??まとめ

いかがでしたでしょうか??

まだまだ音楽療法士の就職は難しいものがありますが、だからと言ってあきらめることはありません。

音楽療法士以外の専門知識をつけ、より質の高い音楽療法が実践できるように他の資格を取得したり、取り入れたりすることで、音楽療法士の就職の未来も変わるかもしれません。

まずはあなたはどんな音楽療法士を目指しているのかを考えて、将来をじっくり見据えてみて下さいね。