発達障害のある子どもの中には、「自分は他の子よりも、できないことが多い」と感じ、自己肯定感が低い子どももいらっしゃいます。
自己肯定感が低いと自分に自信を持てなくなり、チャレンジする心が上手に育たないことにもつながりかねません。
障害の有無に関わらず、自己肯定感を高めるためには、自分自身が「できた」と思う、小さな成功体験の積み重ねが必要です。
音楽療法では、音楽を用いて子どもの小さな成功体験をたくさん感じられるように、工夫をします。
では、具体的に音楽療法では、音楽を用いてどのような関わりを行うのか。
それについて説明させていただきます。
音楽による子どもの自己肯定感を高める関わりとは?
音楽療法とは、簡単に説明すると、音楽を用いた健康支援のことです。
障害のある方だけではなく、障害はないけれども、少し気分が落ち込んでいるという方など、幅広い方を対象に実施されます。
例えば、人前で歌を歌うことや何かをすることに抵抗があり、すぐに隠れてしまう子どもがいたとします。
音楽療法士は、その子に対して無理やり前に出て何かをさせたりすることはありません。
その子が興味を持ちそうな楽器などを用いて、その子が自然に参加したくなるような工夫をします。
例えば、音楽療法士が部屋の隅に隠れているその子に、ツリーチャイムを提示したとします。
※ツリーチャイムはこんな楽器です↓
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音楽療法界では「困った時にツリーチャイム」という異名を持つほど、老若男女に大人気の楽器です。
人気の理由は、キラキラ光る魅力的な見た目だけではなく、触った時の冷たい感触やキラキラと魔法のような音の響きなどがあります。
そんな音楽療法士が提示したツリーチャイムを見て、部屋の隅に隠れていた子がそっと手を伸ばしたとします。
ここで音楽療法士はすぐに、「音が鳴ったね」など簡単にその子の行動を承認する言葉をかけます。
そして、もう一度、音楽療法士が優しく歌いかけながらチャイムを提示すると、子どもも再びチャイムにそっと手を伸ばしたとします。
この、音楽療法士の歌が止まったところでチャイムを提示→子どもが鳴らす→…のやり取りを繰り返していくと、徐々に子どもにチャイムを鳴らす動きが大きくなりました。
音楽活動は小さな成功体験を積み重ねやすい
…このような、いわゆるコールアンドレスポンスのような交互のやりとりは、音楽療法で行われることが多いですが、子どもが徐々にチャイムを鳴らす動きが大きくなったのは、その子のペースで取り組むことで「もっとやってみたい」という思いがどんどん高まっていったからと考えられます。
これは実際にあった事例ではなく、あくまでも架空の例ですが、このように楽器を使ったやりとりや、歌などを使って、音楽療法ではその子に適した成功体験を積み重ね、自己肯定感を育むように支援をする場合もあります。
音楽のいいところは、「楽器を鳴らせた」「自分のパートを演奏できた」など、その子に適した成功体験をたくさん感じられるところ。
音楽は言語を用いずにこのような成功体験を積み重ねることができるので、どなたでも楽しみながら自分に自信を持てるような活動ができます。





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