私たちが生きていく上で、ソーシャルスキルはとても大切になります。
ですが、発達障害のある子どもの中には、何らかの原因により社会的に適切な行動が身につきにくいなどのケースがあります。
そんな子どもにおすすめしたいのが、音楽療法です。
音楽療法には、楽しみながらソーシャルスキルを向上させる効果があると言われています。
今回はそんな音楽療法についてご紹介をしていきます。
今、発達障害のある子どものソーシャルスキルを向上させたいと思っている方は、ぜひ最後までお読みください。
ソーシャルスキルトレーニングとは一体何か?
まず初めに、ソーシャルスキルとはいったいなんなのかについてお伝えします。
ソーシャルスキルとは、
人が社会で生きていくうえで必要な技術を習得するための訓練
(引用:リタリコ)
のことをいいます。
生きていく上で私たちは様々なことを経験します。
人生が思うようにいかないこと。
順番を待たなければならないこと。
怒りを抑えなくてはならないこと。
ルールを守らなくてはならないこと、などなど。
上記のような社会的行動を、発達障害のある子どもは様々な理由で社会的に適切な行動を取りにくかったりする場合があります。
そんな子どものために、ソーシャルスキルを身につけていくのがソーシャルスキルトレーニングと言います。
発達障害のある子どものソーシャルスキル向上におすすめしたい音楽療法とは?
次に、音楽療法についてご紹介させてください。
音楽療法とは、音楽の持つ様々な働きやチカラを意図的、計画的に使用し、心身の機能の維持向上や生活の質の向上などを目指すセラピーのことを言います。
音楽には様々な効果や働きがあります。
例えば、保育園や幼稚園のお片付けの時間になると【♪お片付けの歌】が流れる場合がありますが、これはこの音楽が流れるとお片付けの時間であることの意識づけのためです。
同じ例に、閉店間際のお店では【♪蛍の光】などの閉店の音楽がかかりますが、この音楽を聴くと「急いで買い物しなきゃ‼︎」「もう直ぐ閉店なのね」という意識づけになります。
この他にも、【♪幸せなら手を叩こう】という歌がありますが、歌の中で空白部分で手を叩きます。
では、なぜ空白部分で手を叩くのでしょうか?
それは、私たち人間は音楽の空白を埋めたくなる心理が働くからです。
このような音楽の持つ様々な働きやチカラなどを意図的に使用し、障害のある方や疾患のある方などに対して、心身の機能の維持向上や生活の質の向上を目指すのが音楽療法となるのです。
音楽療法には発達障害のある子どものソーシャルスキル向上の効果が
音楽療法には様々な効果があると言われており、中にはソーシャルスキルの向上の効果があると言われています。
音楽療法では対象者(クライアントともいいます)に合わせて様々なプログラムを行います。
歌を歌う活動や楽器を使う活動、また楽器ではないリボンやスカーフなどの小物を使う活動…。
そのような活動を通じて
- 順番を待つ
- ルールを守る
- 他者とのコミュニケーション向上
などに導くように実践を積み重ねていくのが、音楽療法です。
発達障害のある子どもが楽しみながらソーシャルスキルトレーニングできるのが音楽療法
音楽療法の魅力は、音楽があることで楽しみながらトレーニングができることでしょう。
黙々とトレーニングをするとなると、大人でも楽しくなくなってしまいそうですが、音楽があることで楽しい環境作りができ、遊びながら自然とトレーニングができます。
発達障害がある子どものソーシャルスキル向上を目標とした音楽療法の例
では、ソーシャルスキル向上を目標とした音楽療法は、実際にどのようなことをするのでしょうか。
例えば、GO&STOPという活動では、音が止まったら動きを止める、音が鳴ったら体を動かすという即時反応を目的とした活動を行いますが、即時反応以外にもルールを守ることを楽しみながら身につけるという目標が入っています。
また、この他にも順番に楽器を鳴らす活動を行う場合があります。
私たちが音楽を聴く時、実は予測しながら聴いています。
例えば、カデンツの和音進行があります↓
誰もが一度は聞いたことがある和音進行だと思いますが、この和音進行が動画のように途中で止まってしまったら…↓
「えっ!?どうしたの⁉︎」と思いませんか?
なぜどうしたのかと思うのかというと、それは私たち人間は「次にこういう音が来るだろう」と予測しながら音楽を聴いているからなのです。
このような音楽の予測するチカラを意図的に使うことで、普段はなかなか順番が待てないという子も、どのくらい待てば順番が来るのか先が予測しやすい環境を音楽で作ることができるのです。
発達障害のある子どものソーシャルスキル向上の音楽療法を受けたい方は
今回の記事を読んで、発達障害のある子どものソーシャルスキル向上として音楽療法を受けさせてみたいと思った方は、川崎市内で行われている音楽療法にご参加ください。
詳細はこちら↓
言葉が遅い子のトレーニング向けの音楽療法を受けたい川崎市以外の方は
川崎市以外にお住まいの方で、音楽療法を受けたいという方は、現在研究がさかんに行われているオンラインによる音楽療法を行います。
まだエビデンスが少ないオンライン音楽療法ですがオンライン・コミュニケーションが身近になった今、発展が期待できる分野といえるでしょう。
オンライン音楽療法については下記のリンクより詳細をお読みの上、お申し込みください。
発達障害のある子どものソーシャルスキルトレーニングの音楽療法とは?まとめ
いかがでしたでしょうか?
ソーシャルスキルは社会で生きていく上でとても大切なものですから、子どものうちに身に付けておくとより安心です。
今、子どもにソーシャルスキルを身につけて欲しいと感じている方は、この機会にぜひプロの音楽療法を体験されてみてはいかがでしょうか?
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