(※2020年8月20日更新)
こんにちは。
音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。
最近、本屋さんや楽譜屋さんにも音楽療法関連の本が増えてきましたが、いざセッションに役立つ本を探そうとすると、一体どの本がいいのかわからず、頭を抱えている方はいませんか??
今回は、私が児童領域で音楽療法をする際に参考にしていたオススメ本を、一挙ご紹介いたします。
これから児童領域で音楽療法を行う方や、児童領域の音楽療法に興味がある方は、是非参考にしてみてください。
【児童音楽療法】発達障害について書かれている本
まず、児童領域で音楽療法を行う前に、児童に関する障害や疾病について学んでおく必要があります。
特に、絶対に欠かせない知識は、発達障害に関する知識です。
まずは児童領域の音楽療法関連本を読む前に、発達障害について書かれている専門書を読むことをオススメいたします。
【児童音楽療法】発達障害オススメ本①育てにくい子にはわけがある
私が児童発達支援事業や放課後等デイサービスにて音楽療法を行うときに、一番参考にしていたといっても過言ではない本、木村順著の【育てにくい子にはわけがある-感覚統合が教えてくれたもの】。
発達障害について知る第一歩の本としては非常にオススメできる、とってもわかりやすくまとめている本です。
実際の発達障害のお子さんに見られる行動や例なども具体的に書かれているので、これから児童領域で音楽療法を行う方には絶対に読んでほしいと思う一冊です。
【児童音楽療法】発達障害オススメ本②発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ
次に発達障害について知るためにオススメな本は、【発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ】。
この本では、発達障害について詳しく書かれているだけではなく、発達障害のお子さんに適した言葉掛けについても非常に詳しくまとめられています。
音楽療法活動中、言葉かけは絶対に欠かせないものなので、この本を読んで一人ひとりの対象者にあった言葉かけを学ぶといいでしょう。
【児童音楽療法】発達障害オススメ本③自閉症の僕が跳びはねる理由
自閉症である東田直樹氏本人が書いた、【自閉症の僕が跳びはねる理由】。
自閉症とはどのような障害なのか。
私たちが抱く自閉症に関する質問に、当事者である東田氏が一つ一つ丁寧に答えている貴重な一冊です。
彼のYouTubeチャンネルでも、実際に東田氏が質疑応答に答える姿を見ることができるので、こちらもぜひご覧になってみてくださいね。
彼の質問に答える内容を見て、多くの人が勇気をもらえることでしょう。
【児童音楽療法】児童音楽療法について書かれている本
自閉症などの発達障害に関する本を読んだあとは、児童音楽療法に関する本を読むといいでしょう。
児童音楽療法について書かれている本にも、発達障害について書かれていることがほとんどですが、理解を深めたいという方は、発達障害に関する知識をしっかりとついた後に読むことをオススメします。
たくさん本を読むことは時間もお金もかかってしまいますが、この経験は今後の音楽療法生活に大きく左右するものと言っても過言ではないので、時間のあるときにたくさんの本に目を通しておきましょう。
【児童音楽療法】児童音楽療法オススメ本①感覚統合を活かして子どもを伸ばす! 音楽療法
発達障害について詳しく学びながら、児童音楽療法のネタどちらも欲しい‼︎という方にオススメなのが、【感覚統合を活かして子どもを伸ばす! 「音楽療法」 苦手に寄り添う楽しい音楽活動】。
感覚統合についてや音楽療法活動のネタだけではなく、児童音楽療法を行う上でのアセスメントについてなども書いてあるので、まだアセスメントに慣れていない方や、アセスメントをどのように行っていいかわからないという方に、ぜひ読んで欲しいです。
個人的には、この本に書かれているスクーターボードの活動が、子供たちにとっても人気でしたので、この本を読んだ方も実践して欲しいな、と思います。
【児童音楽療法】児童音楽療法オススメ本②音楽で育てよう 子どものコミュニケーション・スキル
児童音楽療法の現場で活用できる曲がたくさん詰まった一冊、【音楽で育てよう 子どものコミュニケーション・スキル】。
発達障害のお子さんには集中力が短く、あちこちに気が入ってしまう子も多くいますが、わかりやすく、完結された曲がたくさん書かれているので、現場で非常に役立つネタ満載の一冊となっています。
ちなみに私は、この本に掲載されている【大きく「ア」】という歌を、よく児童音楽療法で使用していました。
【児童音楽療法】児童音楽療法オススメ本③子どもの世界をよみとく音楽療法
実際の音楽療法の様子を見たい方にオススメな、【子どもの世界をよみとく音楽療法―特別支援教育の発達的視点を踏まえて】。
この本は、著者である加藤先生の元で行われた実際の音楽療法の様子が録画されたCD -ROMが付録されているので、他の音楽療法士のセッションを見たい方には嬉しい本となっています。
ちなみに、同じシリーズで【子どもの豊かな世界と音楽療法―障害児の遊び&コミュニケーション】という本も発売されているので、そちらもとても参考になるのでよかったらご覧ください。
【児童音楽療法】児童音楽療法オススメ本④子どもの世界をよみとく音楽療法
とにかく児童音楽療法のネタが欲しいという方にオススメなのが、【心ふれあう セッション ネタ帳 For Kids】。
このシリーズは二冊販売されていますが、この本は二冊目で、児童領域のみの音楽療法のネタについて書かれています。
一冊目も活用していましたが、二冊目であるこの本も非常に活用しており、児童音楽療法をやる上で必需品のような一冊になっていました。
【児童音楽療法】児童音楽療法オススメ本⑤音楽療法の必須100曲 子ども編
児童音楽療法に合う曲が知りたい‼︎という方にオススメなのが、【音楽療法の必須100曲 子ども編】。
子供に人気なアニソンや、児童音楽療法に非常に使える曲などが掲載されているので、曲選びの勉強にもなります。
また、楽譜のレベルもそこまで高度なものではなく、ツェルニー30番程度の実力があれば十分に弾けるレベルになっているのも、嬉しい一冊です。
【児童音楽療法】たくさんの本を読んで引き出しを増やすことが大切
これらの本を読んで大切なことは、対象者にあった本に書かれた活動を行い、音楽療法士の引き出しを増やすことだと私は考えます。
音楽療法では、目的・目標を決め、その達成のために活動内容となるプログラムを組み立てます。
しかし、児童領域の音楽療法では、対象者となるお子さんの気分や体調が優れなかったりすると音楽療法を中止するなど、思うように音楽療法活動ができないということもしばしば起こります。
そんなときに、事前に用意していたプログラム以外にも「他にこんな活動をやったら、音楽療法のやる気が出るかな??」など、音楽療法士が臨機応変に対応できるように引き出しを増やしておくことが大切です。
私自身も思うように音楽療法活動ができないときは、過去に行った音楽療法活動の体験から臨機応変に対応することが多々ありました。
ですから、本を読みながらあなたの音楽療法のネタや引き出しをどんどん増やしていくことで、どんな場面にも対応できる音楽療法士になれるのではないか、と私は考えます。
【音楽療法】児童領域で音楽療法士が実際に参考にしたオススメ本まとめ
いかがでしたか??
このブログで初めて知った本も、すでに読んだことがある本もあったかもしれませんが、どの本も児童領域で音楽療法を行うのに非常にオススメしたい本ばかりです。
これから自閉症などの発達障害のお子さんに音楽療法を行うという方は、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
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