みなさん、こんにちは。
音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。
もう少しで5月がやってきますね。
5月といえば大型連休のゴールデンウィークがありますが、大型連休中の5月5日はこどもの日ですね。
こどもの日の歌といえば、【♪鯉のぼり】を思い浮かばれる方が多いかと思いますが、今回は文部省唱歌でもある【♪鯉のぼり】の歌にまつわるお話をまとめてみました。
高齢者施設などの音楽レクレーションなどでこの歌を使用する際に、今回の記事に書かれているような豆知識や話題も一緒に提供すると、回想や参加者の皆さんとのコミュニケーションがより深まるかもしれませんので、音楽療法士の方や介護士の皆さんはぜひ参考にしてみてください。
【5月の高齢者おすすめ曲】もう一つの【♪こいのぼり】の歌について
5月5日の端午の節句に思い出すこいのぼりにまつわる歌として、同じタイトルの二つの歌がありますが、今回の記事では「いらかの波と 雲の波」の歌詞から始まる【♪鯉のぼり】についてまとめてみました。
ちなみにもう一つの「屋根より高い こいのぼり」の歌詞から始まる【♪こいのぼり】の歌については、過去のブログにまとめた記事がありますのでそちらを参考にしてください。
【5月の高齢者おすすめ曲】鯉のぼりの歌が作られたのはいつ??
今回は「いらかの波と 雲の波」の歌詞から始まる【♪鯉のぼり】の歌についてお話をしていきますが、この歌は一体いつ頃に作られた歌なのでしょうか??
調べてみるとこの【♪鯉のぼり】という歌は、文部省唱歌として大正二年五月に尋常小学唱歌の第五年用に掲載された曲ということがわかりました。
もう一つの【♪こいのぼり】の歌よりも、さらに歴史が長い歌ということがわかりますね。
【5月の高齢者おすすめ曲】鯉のぼりの歌を作ったのは誰??
また、この【♪鯉のぼり】の歌を作詞・作曲したのは一体誰なのでしょうか。
こちらも調べてみると、私の持っている楽譜には作詞・作曲者の欄に不詳という記載がありました。
しかし、いろいろ調査を進めてみると作詞は未だわからないようですが、作曲者は弘田龍太郎ではないかといわれているようです。
なぜ、作曲者が弘田龍太郎と言われているのに彼の名前がこの作品に残っていないのかを調べてみると、作曲当時まだ学生だった弘田龍太郎の作品は著作権の対象外となってしまったことが原因だそうです。
私自身、作曲をしている立場からすると学生なのに著作権対象とは、ちょっと??と個人的に思ったりしました…が、作曲当時からすると仕方のないことだったのかもしれませんね。
【5月の高齢者おすすめ曲】二つのこいのぼりの歌の違い
これまでこのブログでは二つのこいのぼりの歌についてご紹介してきましたが、せっかくなのでここで二つのこいのぼりの歌を聴き比べしてみましょう。
まず最初に、「屋根より高い こいのぼり」の歌い出しで始まる【♪こいのぼり】から聴いてみましょう。
いかがでしたでしょうか??
続いて、今回のブログの主役である「いらかの波と 雲の波」の歌い出しで始まる【♪鯉のぼり】を聴いてみましょう。
改めてこの二つのこいのぼりの歌を聴いてみて、あなたはどんな印象を感じましたか??
また、何か二つの曲の違いなんかを感じたりしましたか??
ここからはあくまでも私個人が感じたことを書かせていただくのですが、最初に聴いた「屋根より高い こいのぼり」の【♪こいのぼり】はどこかゆったりと空を泳ぐこいのぼりがイメージされるように聴こえます。
反対に二曲目に聴いた「いらかの波と 雲の波」の【♪鯉のぼり】は、しっかりとした4拍子の拍が感じられるビートで作られており、力強さが感じられます。
しかも付点のリズムで元気よさと言いますか、行進したくなるようなそんな感じもします。
「いらかの波と 雲の波」の【♪鯉のぼり】が作られたのは大正二年なので、もう一つの【♪こいのぼり】の歌が作られた時よりも時代や世相が違う部分もあったことと思われます。
きっとこの「いらかの波と 雲の波」の【♪鯉のぼり】の頃の方がもう一つの【♪こいのぼり】より男の子の地位などが高く、力強い男の子をイメージさせるような曲作りを意識したのではないか、と柳川は個人的に感じました。
【5月の高齢者おすすめ曲】音楽療法や介護レクにはどっちのこいのぼりがいい??
先ほど、こいのぼりにまつわる有名な二曲を聴き比べていただきましたが、実際に高齢者の方を対象とした音楽療法を行うときや介護レクレーションを行うときには、どちらのこいのぼりの曲がいいのか迷ってしまう方もいらっしゃるかと思います。
特に音楽療法や介護レクレーションの経験が浅ければ浅いほど、悩んでしまうかもしれませんね。
私もまだ音楽療法士としてデビューした頃は、5月の時期の音楽療法でどちらのこいのぼりの曲を選曲すべきか迷ったりしていましたが、これまでの経験から思うこととしてどちらのこいのぼりの曲も選曲して問題ないかと思います。
「屋根より高い こいのぼり」の【♪こいのぼり】も、「いらかの波と 雲の波」の【♪鯉のぼり】も、どちらも高齢者の方にとってはなじみ深い歌には変わりありません。
ですから、どちらの方がなじみ深いかなど悩んだ場合は、私の場合は二曲とも選曲することが多かったです。
しかし、二曲には大きな違いがあります。
それは3拍子と4拍子であるという違いです。
これまで音楽療法士として様々な音楽活動を行ってきて思うこととしては、何か楽器を鳴らすなどの活動を行う場合、3拍子のリズムは難しいことがよくあります。
ですから、あなたが音楽療法活動や介護レクレーションでどんな目的、目標で行いたいかを考え、それに適する歌を二曲のこいぼりにまつわる歌から選曲されることをおすすめいたします。
【5月の高齢者おすすめ曲】こいのぼりや兜を見せながら歌うと◎
大型連休中の祝日である【♪子供の日】ですが、この歌を音楽療法や介護レクレーションで取り入れる際は、ぜひこいのぼりを見せながら歌うとより季節を感じられるでしょう。
最近では100均などの安価でも大きくて持ち運びに便利なものがあるので、そのようなところでこいのぼりを購入して用意することをおすすめします。
また、私の父はよくこの日に新聞紙でできる兜を作ってくれたりもしました。
こいのぼりだけじゃなく、手作りの兜をお見せするのも季節を味わう要素になりそうですね。
ちなみに、新聞紙の兜の作り方はYouTubeに動画があったのでこちらを参考にしてみて下さい。
5月の高齢者おすすめソング
今回は、5月の高齢者領域音楽療法でおすすめな曲【♪鯉のぼり】を紹介させていただきましたが、この他にも5月におすすめな曲はたくさんあります。
もし、他の5月の高齢者音楽療法でおすすめな曲を知りたいという方は過去のブログを参考にして下さい。
また、5月以外の季節の高齢者領域音楽療法でおすすめな曲を知りたいという方も、過去のブログでまとめておりますので、下記リンクよりクリックして参考にして下さい。
高齢者音楽療法・音楽レクレーションに役立つ情報をスタエフで配信中
この記事では【♪鯉のぼり】の歌についてまとめてみました。
実はこのブログ以外にも、様々な童謡・唱歌、そして歌謡曲などについてのお話や演奏を、現在スタンドエフエムにて配信しております。
また、このスタエフで配信した内容を基に、毎週月曜日に音楽療法専用楽器を作成しているいまたつさん(@imai_sonifull)と共同で作成したクイズをアップしております。
このブログを読んで下さった方の中にクイズに参加したい方と思った方や、スタンドエフエムでの放送を聞いてみたいという方がいましたら、下記リンクにクイズのURLがありますのでお気軽にクリックしてみて下さい。
音楽療法士が勧める!!5月の高齢者におすすめな歌~鯉のぼり~まとめ
いかがでしたでしょうか??
文科省唱歌の【♪鯉のぼり】という歌には、今回ご紹介した裏話があったとは知りませんでしたね。
このように、昔からなじみ深く歌っている歌も少し視野を広げてみたりすると、新しい発見がたくさんあります。
もし今回の記事内容が面白いと思ったら、感想ご意見お気軽にお寄せください。
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