(※2020年9月9日更新)
みなさん、こんにちは^^
音楽療法士&リトミック講師の柳川円です。
音楽療法活動には、対象者や目的に沿った楽器を用意する必要がありますが、「音楽療法活動に使いやすい、音楽療法専用楽器があったらいいなぁ…」と考えている方はいませんか??
実は!!
音楽療法専用楽器というものが、この世にはあるのです!!
今回は、そんな高齢者向けの音楽療法専用楽器について、まとめてみました。
実際に楽器を手にした柳川が感じた感想や、もっとこうするといいのでは??と感じた思いなど、せきららに綴ってみました。
高齢者音楽療法におすすめしたい楽器の動画はこちら
今回は、音楽療法専用楽器である【良くなる子】については、私の公式YouTubeチャンネルでもご紹介させていただいております。
動画で実際の楽器を見てみたいという方は、こちらをご覧ください。
高齢者にオススメな楽器とは??
まず、高齢者領域の音楽療法で、オススメしたいと思える楽器とは一体何でしょう。
私柳川が思う個人的な考えですが、
- 達成感を感じやすい(音が鳴らしやすい)
- 意欲が湧く(興味を抱く)
と感じられる楽器が、高齢者領域の音楽療法でオススメしたいと思える楽器なのではないか、と考えます。
では、実際に高齢者向け音楽療法専用楽器と呼ばれる楽器は、これらを満たしているものなのか。
次にまとめてみました。
音楽療法専用楽器を人生初めて持ってみた
過去、私は音楽療法に使用するために様々な楽器を使用してきましたが、音楽療法専用の楽器というものは触れたことはありませんでした。
そもそも、音楽療法でよく使用するタンバリンや鈴、ハンドドラムなどは小学校などでも使うことが多いので、音楽療法専用楽器とは言いません。
ですが先日、Twitter上にて音楽療法用の楽器を制作しているイマタツさんとご縁があり、音楽療法士5年目にしてイマタツさんが制作している音楽療法専用楽器に触れることができました。
イマタツさん、本当にありがとうございます。
音楽療法専用楽器「良くなる子」に触れてみた
イマタツさんが制作されている高齢者向け音楽療法専用楽器というのが、「良くなる子」というオリジナルな鳴子。
音楽療法士・作業療法士・言語聴覚士・理学療法士・介護士など専門家の声を参考にして制作されたということで、一応、音楽療法士のプロのはしくれである私も、届くまでどんなものかとっても楽しみにしていました。
そして、いざ手元に「良くなる子」が到着。
箱を開けてみると、これまで使用してきた楽器と大きく違うということをすぐに感じました。
音楽療法専用楽器「良くなる子」の感想
実際に、音楽療法専用楽器「良くなる子」を持ってみると、現場の声を参考にして作られたものということがすぐにわかりました。
また、実際に持ってみて、写真で見ていた時には気づかないほど、細かな気配りがされた楽器だとも感じました。
では、「良くなる子」の一体どんなところがいいと感じたか。
私なりに感じたことを、まとめてみました。
「良くなる子」のいいところ①見た目が新鮮
音楽療法活動では、鈴やカスタネット、タンバリンなどのいわゆる簡易楽器をよく使用します。
しかし、時折高齢者領域では、そのような楽器をみて参加者の皆さんに「子供っぽい」「幼い」という印象を与えてしまうこともあります。
しかし、この「良くなる子」は、これまで見たことがない楽器の形をしています。
楽器としては鳴子なのですが、見慣れている鳴子とは全く違うものなので、「いったいこれは何⁉」と興味を惹きつけることができます。
そして、簡易楽器とは違う見た目なので、幼さを感じさせにくくすることにも繋がります。
また、普段見たことない楽器の形をしているので、もしかすると通常の楽器活動を行うときよりも参加者のやる気を一気に引き出すこともできるかも⁉と思ったりしました(笑)。
「良くなる子」のいいところ②360度どこからでも音が鳴る
ですが、鳴子は一定方向に振らないと音が出ないため、腕や手に疾患のある方などにとっては、なかなか演奏が難しい楽器とも言えます。
しかし、この「良くなる子」は、前後はもちろん、左右や回すだけでも音が鳴るので、疾患がある方でも「音が鳴らせた」という達成感を感じやすい作りになっています。
また、「良くなる子」は本体のどの部分を持っても音が鳴るので、認知力の低下されている方であっても演奏を楽しむことができるという点は、非常に魅力的だと感じました。
「良くなる子」のいいところ③除菌が楽
昨今、コロナウィルス問題で除菌は欠かせないものとなっていますが、この「良くなる子」は耐アルコール塗料を使用しているため、使用後にウェットティッシュで拭くだけで、簡単に除菌が出来てしまいます。
楽器によっては除菌が難しいものもありますが、簡単に安全に除菌ができる楽器は、音楽療法士としても非常に嬉しいですよね。
「良くなる子」のいいところ④高級感がある
私が「良くなる子」が届いたときに一番驚いたのは、一つ一つに専用のポーチが付属していること。
また、ポーチの色も楽器によって異なっており、みどりの「良くなる子」にはみどりのヒモのポーチが、赤の「良くなる子」には赤のヒモのポーチがついてきます。
専用ポーチがあることによって、楽器を長く大切に使い続けることも出来ますし、何色の鳴子が入っているか一目でわかるので、管理もしやすいと感じました。
しかも、楽器を購入して専用のポーチがついてくるなんて、これまで体験したことがなかったので…ちょっと高級感を勝手に感じてしまいました。
もしかして、そう感じたのは私だけ…??(笑)
「良くなる子」の改善点
たくさんの魅力がつまった、音楽療法専用楽器「良くなる子」ですが、一点だけ改善してほしいと感じたところがあります。
それはグリップ部分。
少ない力でも音が出るように工夫をされているのですが、持ち手が滑りやすいので、対象者によっては滑り止めやスポンジをつける必要があるように感じました。
最近では100均でも滑り止めが販売されているので、それを持ち手にくくりつけるだけでも大丈夫そうなので、場合によってはつけ外しできる滑り止めを準備していこうと思いました。
が、「良くなる子」専用の持ち手滑り止めやスポンジが販売されたらいいな~…と淡い期待をしています(笑)。
音楽療法専用楽器をオススメしたい人
今回ご紹介した「良くなる子」ですが、やはり高齢者向けとあるので高齢者領域で音楽療法をされている方には、ぜひ一度手に取ってほしいと思いました。
また児童でも、力が弱い子やハンデがある方には、この「良くなる子」は非常にオススメできるのでは、と感じました。
興味がある方は、サイトに大きさや重たさなども記載されているので、そちらをみて検討されてみるのもいいかと思います。
介護の教科書でもレビューさせていただきました!!
また、今回この記事でもご紹介した「良くなる子」について、「みんなの介護」サイト内のニュースコーナー:介護の教科書でインタビュー記事の中で掲載していただきました。
こちらでも、「良くなる子」のレビューを書かせていただきましたので、興味のある方はぜひ、ご覧ください。
高齢者にオススメな楽器紹介まとめ
いかがでしたでしょうか??
まだまだ数少ない音楽療法専用楽器ですが、「良くなる子」をきっかけに、これからどんどん増えていってほしいですね。
今後、音楽療法専用楽器が増えていくよう、音楽療法士自身も活動を普及させねば!!と気持ちを新たに頑張ろうと思いました。
ぜひ、この記事をきっかけに「良くなる子」を実際に見てみたいという方は、イマタツさんのサイトにご連絡してみて下さいね。
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