みなさん、こんにちは。
日本音楽療法学会認定音楽療法士の柳川円と申します。
一応、音楽療法士として活動していますが、今はほぼ無職に近いので、ほぼ無職の私が空き時間に音楽について自由に語っていると思って最後まで読んでいただけたらと思います。
そんな今回のブログのテーマは【村祭】。
日本人として生まれて歌ったことがない人はいないのではないかというくらい、日本人のDNAに刻まれている、あの曲です。
実はこの歌、最近まで謎の包まれていた歌なのです。
今回はそんな謎のベールが近年脱がされつつある、【♪村祭】の歌に迫っていきます。
夏や秋の時期にこの歌を歌う時に、予習されてもいいですね。
【9月の高齢者人気曲】村祭は最近まで作詞・作曲が不明だった
実はこの歌、最近まで作詞・作曲者が不明でした。
昔の文部省唱歌は、作詞・作曲者を伏せて発表されることが多く、この歌もその一つだったよう。
しかし、近年の研究で「おそらくこの人では」という人が分かったらしい。
作詞は葛原(くずはら)しげる、作曲は南能衛(みなみよしえ)という人で、南能は【♪村の鍛冶屋】の作曲者ではないかともいわれているようです。
南は、文部省の唱歌編集委員会の一人だったようで、現在の東京芸術大学音楽学部の助教授を退職してオルガン製造に関わったりなど、少し変わった経歴をお持ちの方といわれています。
しかし、それにしても東京芸術大学の助教授なんて凄すぎる。
人生やり直せるなら通ってみたい憧れの学校の助教授なんていうことは、かなり音楽の知識があったんだろうと思う。
しかもそれをやめちゃうなんて、個人的にはかなりワイルドな方なのではと思っちゃう。
それもそう、だって文部省の唱歌編集委員会の方ですから。
しかし、そんなすごい人が作曲したということがわかって、本当によかったなと思います。
そこまで調べてくださった方に、感謝しかありません。
【9月の高齢者人気曲】村祭の発表は明治45年‼︎
最近秘密のベールが暴かれた【♪村祭】ですが、この曲、実はとっても歴史が長いのです。
なんと最初に発表されたのは、明治45年(1912年)の尋常小学校教科書に掲載された時といわれています。
1912年というと、いくいく‼︎ワイマールで覚えたワイマール憲法(1919年)の時代なんだと、つい思ってしまいます。
ワイマール憲法と年代が近いなんて、それだけ歴史が長いのだと驚いてしまいますね。
【9月の高齢者人気曲】村祭は二回もメロディが変わっていた
そんな歴史ある国民的人気ソング【♪村祭】ですが、実はこの歌、人生の中で二回もメロディが変えられているというじゃないですか。
作家として曲を変えられるというのは、あまり喜ばしいことではなさそうですが、変わった理由は一体なんなのか。
まず、メロディが変わった理由として、歌詞の
村の鎮守の神様の
今日はめでたい御祭日
の【御祭り日】のメロディが、今は【どどれそふぁ】のメロディですが、昔は【どれみそふぁ】のメロディになっていたとか。
たしかに、いつもここの部分を弾いていて思うことは、【どどれそふぁ】だと結構音程が取りにくい。
弾いている側としても「ん?合っているよね?」と思うちょっと不自然?な不思議?なメロディに感じる。
ですが、ここの部分が【どれみそふぁ】になると、一気に歌いやすくなるではないですか。
【れ】と【そ】って完全4度ですからね。
確かに音程をとるのは地味に難しい。
コールユーブンゲンの完全4度のページとか、完全5度とかむずかしくて嫌でした。
なつかし。
教育現場でも、この音程は取りにくいということから、【どれみそふぁ】のメロディになったようです。
しかし、今は【どどれそふぁ】になっているので、最初の原型に戻ったということが言えるのでしょう。
このような事実を知ると、歌う時に『おまつりび』の歌詞のところでどっちの音程か迷ってしまいそうですね。
今は、【どどれそふぁ】の音程なので、お間違えなく。
【9月の高齢者人気曲】実は歌詞も二回変わっていた
先ほど二回メロディが変わったと挙げましたが、実はメロディだけではなく、歌詞も二回変更されているよう。
歌詞は2番の「村総出の大祭」のところで、戦時下に「恵み与える大祭」に帰られたそう。
戦時中で総出というと、何か反発した群衆を想像させられる可能性があったことから、変えられたのかもしれない。
しかし、戦後、歌詞は元どおりの「村総出の大祭」になっています。
元の歌詞に戻ることができて、平和がやってきたことを感じられますね。
【9月の高齢者人気曲】村祭以外の9月の人気曲を知りたい方は
今回は、【♪村祭】にのみスポットを当てて解説をしてきましたが、9月の季節に合う高齢者に人気な曲は、まだまだ他にもあります。
他の曲を知りたいという方は、過去のブログにまとめていますので、ぜひ下記リンクよりご覧ください。
【9月の高齢者人気曲】高齢者の音楽療法を受けたい方は
今回の記事を読んでみて、
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【9月の高齢者おすすめ曲】村祭は二回もメロディが変わっていた‼︎まとめ
いかがでしたでしょうか?
作家としてメロディや歌詞が変わるというのは、あまり心地よくないかもしれませんが、それを太っ腹で受け止めるような、そんなダイナミックな歌だからこそできたことなのかなと思います。
これから【♪村祭】を歌う時には、ちょっと意識が変わりそうですね。
参考引用文献等
唱歌・童謡120の真実(著・竹内喜久雄)株式会社ヤマハミュージックメディア
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