(※2020年8月25日更新)
こんにちは、音楽療法士&リトミック講師の柳川円と申します。
高齢者の音楽療法は、今一番日本で求められている領域なのではないかと思いますが、実際に高齢者を対象に音楽療法を行う場合、一体どんな楽器を使用すればいいのでしょうか??
これから高齢者領域で音楽療法を行いたいという方のために、今回はフリーの音楽療法士である私が高齢者領域の音楽療法で実際に使用してよかったオススメ楽器をご紹介いたします。
今、高齢者専門の音楽療法士を目指している方は、参考にしてみて下さいね。
【音楽療法】高齢者領域のオススメ楽器
これまでもこのブログで時折書いてまいりましたが、私は児童・高齢者領域の音楽療法士として稼働していました。
今回はその中でも、高齢者領域の音楽療法を行うときに、非常に活用していた楽器を5つご紹介いたします。
これから高齢者領域で音楽療法をしたいという方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
また、過去に領域を絞らず、音楽療法全領域でのオススメ楽器をブログに書かせていただきましたので、とりあえず音楽療法士になるにはどんな楽器を用意すべきなのか知りたいという方は、下記をクリックして下さい。
【高齢者音楽療法】オススメ楽器①ツリーチャイム
音楽療法活動になくてはならない楽器と言っても過言ではない、ツリーチャイム。
ツリーチャイムは高齢者領域に限らず、児童領域や精神領域でも非常に使える楽器です。
私はフリーの音楽療法士としてデビューしたばかりの頃、大学時代の恩師から「ツリーチャイムだけはお金がなくてもいいものを買いなさい」と指導を受けたほど、最初に用意すべき楽器だと私自身も感じます。
【高齢者音楽療法】オススメツリーチャイム
ツリーチャイムと一口に言っても、様々なメーカーから値段も幅広く販売されていて、一体どれを用意していいかわからないという方も多いかと思います。
そんなあなたのために、今回は私が過去使用して一番オススメしたいツリーチャイムをご紹介します。
それは、スズキのMMシリーズ。
値段はツリーチャイムの中でも高価ですが、高価なだけあり非常にきれいな音が鳴ります。
きれいな音であればあるほど、対象者の反応も変わってくるので、お金はなくてもここはケチらず、出費しておくことをオススメします。
【高齢者音楽療法】オススメ楽器②トーンチャイム
とても澄んだ音が鳴る、トーンチャイム。
鳴らすだけでも癒されるような音色がする楽器です。
チャイムを思い切り振っても、音量が大きくなりすぎることがないので、心地よいで演奏しやすい楽器とも言えます。
【高齢者音楽療法】オススメトーンチャイム
トーンチャイムは、多くのメーカーが作っている楽器ではないので、探しやすいかと思います。
私は過去に使用していたトーンチャイムは、【HB-100】。
トーンチャイムの数が少ないセットなので、少人数のセッションなどに使用していました。
本当は、下記のようなフルセットを用意したかったのですが…予算が合わず断念しました。
トーンチャイムは魅力的な音がする分、他の楽器よりも非常に高価な楽器なので、購入する際はどれだけ使用するかを考えて購入された方がいいかもしれません。
【高齢者音楽療法】オススメ楽器③ミニスティック
過去の手作り楽器の記事でも紹介した、ミニスティック。
昔、大先輩の音楽療法士さんが使用しているのを見て、「これはすごくいい!!」と思い、見よう見まねで作ったスティックです。
通常、楽器店などで販売されているスティックは、長さが長く、高齢者の方によっては扱いづらい場合がありますが、ミニスティックは通常のスティックよりも高齢者の方が持ちやすい長さとなっているのでオススメです。
このミニスティックの作り方は、下記のブログをご覧ください。
【高齢者音楽療法】ミニスティック活用法
ミニスティックを使用する活動は、非常にシンプルです。
まず、ミニスティックを対象者に配布した後、4拍子の曲を演奏します。
すると、言葉での指示がなくても多くの人が音楽に合わせてミニスティックを打ち鳴らしてくれるので、そのままスティックを鳴らしながら歌を歌ったり、時折順番に太鼓を鳴らしたりしていました。
ミニスティック活動には、
- 365歩のマーチ
- 高原列車は行く
- 丘を越えて
など、ビートがはっきりした曲がオススメです。
【高齢者音楽療法】オススメ楽器④フレームドラム
高齢者に限らず、幅広い領域で活躍してくれるフレームドラム。
軽くて持ち運びが便利なので、寝たきりの方の元でも演奏できたりと、多くの対象者に利用可能な万能楽器です。
フレームドラムを使った活動では、歌に合わせて手で鳴らすのも良し、ミニスティックなどを使ってバチで鳴らすのも良し、どんな活動でも盛り上げ役になってくれる素晴らしい楽器です。
【高齢者音楽療法】オススメフレームドラム
フレームドラムには、様々な大きさがありますが、私が過去に使って使いやすかったフレームドラムは12インチ(30ッcm)ほどの大きさのもの。
フレームドラムは小さすぎると物足りなさがあり、大きすぎると持ち運びが大変になるので、30センチくらいの大きさが丁度いいのでオススメです。
【高齢者音楽療法】オススメ楽器⑤簡易楽器
これも、音楽療法の全領域で使える楽器といえる、簡易楽器。
簡易楽器とは、鈴やタンバリンなどの簡単に使える楽器のこと。
ただ、簡易楽器と一口によっても、メーカーなどにより一つ一つ特徴が変わってくるので、ここからは私が音楽療法活動で使用してよかった簡易楽器をご紹介いたします。
【高齢者音楽療法】オススメ簡易楽器①タンバリン
高齢者領域で使用するタンバリンは、皮張りの物を使用しましょう。
カラオケ店にあるような皮張りしていないものは、高齢者の方に不向きです。
また、タンバリンについているヒモは、集中力をそいでしまったりしまうので、なるべくは外しておくといいでしょう。
【高齢者音楽療法】オススメ簡易楽器②鈴
高齢者領域で使用する鈴は、持ち手が持ちやすいものを選びましょう。
また、メーカーによっては音が異なる鈴もあるので、事前に購入する鈴は他に種類があるのかチェックしておくといいです。
【高齢者音楽療法】オススメ簡易楽器③マラカス
高齢者領域でマラカスを使用する際は、鈴同様握りやすいものを選択するといいでしょう。
例えば、カラオケ店にあるような頭が大きいマラカスを使用すると、高齢者の方にとっては重たく感じてしまう人もおり、活動中に楽器を落としてしまって破損してしまう危険性があります。
音楽療法士は、そのような危険性を回避する配慮も考えなければいけません。
対象者が目標達成するだけではなく、気持ちよく参加できるように、楽器選択も配慮していきましょう。
【高齢者音楽療法】大切なのは対象者に合った楽器選択
ここまで、高齢者領域で私が実際に使ってよかった楽器などをご紹介しましたが、楽器選びで一番大切なのは、対象者に合った楽器を選ぶことです。
予算や持ち運びなどの都合もあるかと思いますが、できるだけ対象者が楽しく、気持ちよく参加できるように、施設やスタッフと相談しながら楽器選択をするよう心がけてみて下さい。
【音楽療法】高齢者のオススメ楽器は??まとめ
いかがでしたでしょうか??
最近、音楽療法関連の楽器が多数発売されていますが、たくさんあると一体どれを買っていいかわからなくなってしまいそうですよね。
そんな時に、今回ご紹介した記事を参考にしながら、対象者の方に合った楽器を選んでいただければ幸いです。
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